ランニングを行なっている方は毎日ランニングを行なっていますか?それとも休養日を設けていますか?
昔は練習をやればやるだけ効果があると信じられてきました。しかし、最近になって休養日を設けた方がトレーニング効果が高まることが分かってきたんです。「超回復」という筋肉の性質が関わってきます。
この記事は休養日の必要性と過ごし方について解説しています。
これまで休まずランニングを行なってきた方に参考にしていただきたい内容です。
休養日と超回復について
休養日と超回復
- 休養日について
- 超回復とは
- 休養のし過ぎは逆効果
1. 休養日について
1) 休養日とは
休養日とはその名の通り、練習を行わない日のことです。練習をサボるとは少し意味が違います。あくまで、練習の一環として捉えます。基本的に週1日~2日ほど入れます。休養日のメリットや行うことについて、これから詳しく解説していきます。
2) 休養日を設けることのメリット
休養日を設けることのメリットは超回復という筋肉の性質を利用できることです。超回復については次の見出しで解説します。また、休養日を設けることで心も体もリラックスでき、翌日からの練習の質をより一層高めることができます。
2.超回復とは
超回復について説明します。厳しい練習によって筋繊維が壊れ、一時的に体の機能が低下します。しかし、休養を与えることで以前より筋繊維が強くなって回復します。これが超回復です。厳しい練習を行なっては休養を挟むことでトレーニング効果を高めることができます。
3.休養し過ぎは逆効果
ここで注意しておきたいのが、休養し過ぎは逆効果だということです。休養のし過ぎは逆に筋肉を衰えさせる原因となってしまいます。あくまでも休養は厳しい練習を行った後にとるものだと考えてください。
普段、軽い練習しかやってないランナーは休養日入れる必要ない?
では、「筋繊維が壊れるほどの練習をしていない気がする・・」
「軽いペースで毎日2~3kmしか走ってないし、休養日挟む必要ないのではないか?」という場合はどうでしょうか?
※続いて情報追加
軽い練習しか行なっていなくても、それを毎日行うのであれば、休養日は必要です。軽い練習でも筋繊維はわずかですが壊れます。毎日行うとなると、その破壊に回復が追いつかなくなる可能性があります。
また、残業した次の日や2日酔いの日は、さすがに走る気にはならないでしょう。
毎日となると肉体的にも精神的にもきついので週1日は休養日を入れましょう。
ハードな練習しても体に痛みや疲れが感じない!それでも休養日を設けるべき?
※情報追加
中には、ハードな練習をしても体に痛みや疲れが感じない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
その方は、ものすごい回復能力の持ち主か、練習がまだハードというには程遠いかのどちらかです。残念ながら後者の方が圧倒的に多いです。ハードな練習といっても個人差があります。5km走るのでハードな方もいれば、40km走ってやっとハードと感じる方もいます。もっと練習量を増やしてみてください。きっと、疲労を感じるはずです。
もちろん、ものすごい回復能力がある人は、普通の人より休養日を減らしても良いでしょう。
休養日の過ごし方
休養日に行うと良いこと
- ストレッチ
- マッサージ
- 半身浴
ストレッチ
ストレッチの種類
ストレッチには体を動かしながら行う動的ストレッチと、筋肉をゆっくり伸ばす静的ストレッチが存在します。休養日に行うのは静的ストレッチの方です。
静的ストレッチで練習の疲労をとってあげましょう。
ストレッチのやり方
ストレッチのやり方は、伸ばす筋肉に意識を集中させ、ゆっくりと伸ばしていきます。伸ばす筋肉に意識を集中するのは、ある研究で筋トレの際に動かす筋肉を意識すると効果が2倍になったという研究に基づきます。ストレッチでも同様のことがあてはまります。伸ばす強さは心地良さが感じられる程度で、長さは10~15秒です。
ストレッチの注意点
ストレッチの注意点として、反動をつけたり、無理に伸ばしたりしないでください。これらのことをやってしまうと、筋肉や関節を痛める恐れがあります。
マッサージ
マッサージのやり方
マッサージは人にやってもらうのが理想的ですが、セルフマッサージも十分効果があります。やり方は、手のひらで筋肉を撫でるようにするのが基本です。血液を心臓に送りたいので、心臓から遠い方から近いほうへ向かってさすりましょう。
マッサージの注意点
マッサージの注意点として、力を入れ過ぎたり、指先などで強く押したりしないでください。筋肉を痛めることがあります。タオルの上から行うなど工夫してみてください。
半身浴
半身浴のやり方
半身浴のやり方を説明します。38度ほどのややぬるめのお湯に下半身をつけます。そのまま10~30分リラックスします。マッサージを行なっても良いでしょう。
これだけでも効果的ですが、お湯に10分つかって、アイシングを10分行うことを繰り返す交互浴がさらに効果的です。こうすることで、血管の拡張と収縮が繰り返され、血流が良くなります。
半身浴の注意点
半身浴の注意点を説明します。
まず、食後は避けてください。食後は消化のために胃や腸などに血液が集まります。食後に半身浴を行うと胃や腸などの血液量が減ってしまい、消化に悪いです。
そして、こまめに水分を摂るようにしてください。半身浴によって、汗をかきます。水分を摂らなければ脱水症状の恐れがあります。夏は特に要注意です。
休養日でも軽い運動はOK
軽い運動について
- 軽い運動が大丈夫な理由
- ウォーキング
- 軽いジョギング
軽い運動が大丈夫な理由
休養日に思い切って休めないと思う方はいらっしゃると思います。特に大会前の調整期では練習量を落とすことは分かっていても、体を動かさないと不安という方はいらっしゃるのではないでしょうか。
休養日でも軽い運動であれば、行なっても大丈夫です。むしろ全く体を動かさないよりも、動かした方が血流が良くなり、疲労回復を早めます。ウォーキングや軽いジョギングが最適です。
ウォーキング
ウォーキングのやり方
ウォーキングのやり方はリラックスして行うのが基本です。兵隊や競歩選手のようなウォーキングは不要です。背筋を伸ばすくらいの意識は必要ですが、リラックスすることが大切ですので気にし過ぎないことが大切です。音楽を聴きながらや周りの景色を楽しみながらなど、リラックスできる方法で行いましょう。
ウォーキングの注意点
ウォーキングの注意点として、疲労が残るほどは行わないでください。せっかくの休養日が休養日ではなくなってしまいます。長くても30分にして疲労を溜めないようにしましょう。
軽いジョギング
軽いジョギングのやり方
軽いジョギングのやり方は、リラックスして着地時に筋肉をほぐすような感じで行うと良いです。ジョギングをしながら電動マッサージを受けているような感覚が理想です。ウォーキングと同じで音楽を聴いたり、景色を楽しんだりたり、とにかくリラックスしてください。
軽いジョギングの注意点
軽いジョギングの注意点として、ウォーキングと同じく、疲労を貯めるほどやってしまうのは厳禁です。長くても20分にとどめておいてください。
まとめ
休養日の必要性と過ごし方について解説しました。週1~2日の休養日を設けることでトレーニング効果はアップします。つまり、「休養もトレーニングの一部」なんですね。
つい毎日練習しがちな人もこの記事を読んで、思い切って休養日を設ける勇気が湧いてきたと思います。自分を追い込むときはしっかり追い込んで、休むときはしっかり休むメリハリが必要です。
休養日を上手く取り込んで、充実したランニングライフを送ってください。
maasa
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