フルマラソンを練習なしで完走する方法を考えてみた!

ランニング知識

正直なところ、フルマラソンを練習なしで走ることはおすすめできません。フルマラソンの42.195㎞という距離は練習なしでは完走が難しいです。ぶっつけ本番では途中で脚や膝が痛くなってしまう可能性が高いです。事前の練習はフルマラソンの完走にとても大切です。

それでもあえて練習なしでフルマラソンの完走を目指すのはチャレンジングで面白い試みです。思いつく限り、完走に向けたノウハウをアドバイスしますので参考にしてください。フルマラソンに向けて練習がほとんどできていない方にも参考になる内容です。

  1. フルマラソンは練習しないと完走が難しい
    1. 個人ブログなどを見ても練習なしでは完走に失敗している
    2. 練習をしても完走できないこともある
    3. 頼りになるのは完璧な事前準備と当日のメンタルだけ
  2. フルマラソン完走を阻害する要因を考えてみよう
    1. 気持ちが折れる
    2. 脚や膝が痛くなる
    3. 筋肉の痙攣
    4. 制限時間に引っかかる
    5. 身体が動かなくなる
  3. 練習なしでフルマラソンを完走する(準備編)
    1. 42.195kmを完走する強い意識を持つ
    2. テーピング、ランニングタイツで武装する
    3. 筋肉の痙攣が起こらないように水分補給、ミネラル補給
    4. 制限時間のないホノルルマラソンにエントリーする
    5. 音楽の助けをかりる
    6. 水分補給、エネルギー補給、サプリメントを活用する
    7. 日常生活で身体を動かす
    8. できれば暑さに慣れておく
    9. 体重を落とすのは有効な事前対策
    10. 持ち物は完璧にする
  4. 練習なしでフルマラソンを完走する(作戦編)
    1. 前日夜、当日朝は炭水化物を多めに摂る
    2. 前日はゆっくり休む
    3. ウォーミングアップは準備体操だけ
    4. スタート前にBCAAを補給
    5. 最初は1kmゆっくり走ってウォーキングを繰り返し脚を温存
    6. 慣れてきたら2~3kmゆっくり走ってウォーキングを繰り返す
    7. 前半は周りは気にしないで自分のペースで走る
    8. 水分、ミネラル、BCAAの補給は確実に行なう
    9. 中盤はライバルを見つけて励みにする
    10. 痛みを感じたら早めに対処
    11. 後半は気持ちを切らさない
  5. まとめ
      1. しゅうぞう
      2. 最新記事 by しゅうぞう (全て見る)

フルマラソンは練習しないと完走が難しい

まずフルマラソンを練習なしで完走するのはとても難しいことだと認識しておきましょう難しいからこそチャレンジする価値があるとも言えます。

個人ブログなどを見ても練習なしでは完走に失敗している

個人のブログを検索して、全く練習をしないでフルマラソンに挑戦した方は完走に失敗しています。完走できた方は少しは練習をしていたり、普段からジムなどで身体を動かしている方です。

練習をしても完走できないこともある

練習不足のままフルマラソンに挑戦して完走に失敗しているランナーも多くいます。完走をした場合も苦しい思いをしています。練習をしないでフルマラソンに挑戦するとこはとても厳しいことだと認識しておきましょう。

頼りになるのは完璧な事前準備と当日のメンタルだけ

それでも完走できる可能性はゼロではありません。可能性を高めるためにはできる限りの事前準備を行い、当日は気持ちを切らさないで身体を動かし続けるしかありません。

フルマラソン完走を阻害する要因を考えてみよう

フルマラソンを完走できなかったランナーの経験から、完走を阻害した要因を探ることは大切です。原因が分かれば対策を練ることができます。

気持ちが折れる

気持ちが折れた時点で完走はできません。多くのランナーは「あれだけ練習したんだ」「練習で30kmまで走ったから」という練習した経験が気持の支えになります。練習をしていないランナーは気持ちを折らないように精神力で支えるしかありません

脚や膝が痛くなる

痛みの原因は、擦れによる外傷と筋肉疲労によるものがあります。痛みがひどくなると自分の意識に関わらず走れなくなってしまいます。精神力で痛みを堪えるのも限界があります。

筋肉の痙攣

筋肉が痙攣する原因は、筋肉疲労、水分不足、ミネラル不足です。筋肉の痙攣も自分の意思ではどうにもならないものです。水分、ミネラルを補給して痙攣を起こさないことが大切です。

制限時間に引っかかる

ブルマラソンの大会には制限時間を設けている大会がほとんどです。国内の大会は5~7時間の大会が多いです。脚の痛みが無く、気持ちが折れていなくても制限時間に引っかかってしまったら、完走することはできません

身体が動かなくなる

自分の意思とは関係なく、身体が動かなくなってしまうこともあります。エネルギー切れ、脱水症状、熱中症などです。事前の対策でこれらのリスクを低くすることも大切です。

練習なしでフルマラソンを完走する(準備編)

「完走を阻害する要因」をできる限り排除するとこが完走へ近づきます。準備編は「完走を阻害する要因」への対策です。

42.195kmを完走する強い意識を持つ

42.195kmを完走するためのモチベーションを作るのは大切です。周りの仲間にフルマラソン完走を宣言して自分を追い込むのは良い方法です。完走したらプロポーズをするといったものも強烈なモチベーションになります。「何となく完走したい」では強い意識を持ち続けることはできません。

テーピング、ランニングタイツで武装する

痛くなる原因は

  • 脚周辺筋肉の疲労
  • 擦れによる痛み

です。

筋肉の疲労は筋肉を硬くして関節の痛みに繋がります。高機能のランニングタイツは筋肉の疲労を軽減しますので活用しましょう。擦れによる痛みもランニングの継続を難しくします。擦れを作らないことが大切です。擦れやすい場所は足(靴擦れ)、ももの内側、脇の下です。ワセリンや擦れ防止の薬を使って擦れを予防します。

走っていて擦れを感じたら早めに絆創膏などで保護します。絆創膏は携帯して走りましょう。

筋肉の痙攣が起こらないように水分補給、ミネラル補給

筋肉の痙攣が起こるのは

  • 水分不足
  • ミネラル不足

です。
ランニング中に水分、ミネラルを補給をして筋肉が痙攣するリスクを下げましょう

制限時間のないホノルルマラソンにエントリーする

歩く速さを時速12kmとすると、42.195kmを8時間半位で完走できます。途中の休憩やトイレを差し引くいて10時間あれば何とかなりそうです。残念ながら日本国内に制限時間を10時間を越えるフルマラソンの大会は無いようです。

海外ではホノルルマラソンが制限時間なしです。練習なしで完走を目指すならホノルルマラソンにエントリーがおすすめです

音楽の助けをかりる

音楽を聴くとモチベーションが上がることがあります。走るときに活用しましょう。音楽を聴きながら走るのも良いし、きつくなった時に音楽をきいて頑張るのも良いです。走るときに使うイヤフォンも事前に試して揺れや汗で耳から落ちないものを選びます

音楽プレーヤーのバッテリーにも気をつけましょう。ワイヤレスのイヤフォンは便利ですが稼働時間が短いのでフルマラソンには不向きです。

水分補給、エネルギー補給、サプリメントを活用する

水分補給は大会のエイドステーションで少しづつ小まめにとりましょうエネルギーは携帯できるエネルギーゼリーを持って走り途中で摂取します。筋肉の疲労を抑えるにはBCAAのサプリメントが有効です。10km毎に摂取しましょう。

エネルギーゼリーやサプリメントは事前に飲んで、味や体調変化を確認しておきましょう。味が合わずに気持ち悪くなったり、含まれている甘味料が身体が合わず下痢を起こすケースも稀にあります。

日常生活で身体を動かす

ランニングの練習をしないと決めてフルマラソンに望む場合も、日常生活の中で身体を動かす機会を増やすことをおすすめします

  • 積極的に歩く時間を増やす
  • 毎朝ラジオ体操を真剣に行う
  • 2~3階を上るときは階段を使う

などです。

できれば暑さに慣れておく

ホノルルマラソンは12月上旬に行われます。冬の日本から暑いハワイに行って走ることになります。スタート時刻は早朝なので涼しいのですが、8時を過ぎて日が出てくると暑さが厳しくなります。サウナなどを利用して身体を暑さに慣らしておくのが良いです。

体重を落とすのは有効な事前対策

体重が軽くなればランニングのパフォーマンスは上がります。減量はおすすめのフルマラソン完走対策です。無理な減量は体調を崩す原因になるので一ヶ月あたり1~2kgにとどめましょう。但し体脂肪が男性は7%以下、女性は17%以下の方は減量をすると体調を崩す可能性があるので注意しましょう。

持ち物は完璧にする

スタートしたら頼りになるのは自分の精神力と携帯してるアイテムです。持って走るアイテムに忘れ物の無いようにチェックリストを作って完璧にしましょう事前に持って走るアイテムを当日使うランニングポーチに入れて、少し走ってみるのが良いです。

重さの具合、揺れ具合を確認して、揺れが気になるようなら持ってゆくアイテムを減らします。

  • エネルギーゼリー4~6個
  • ミネラル、BCAAのサプリメント
  • 痛み止め、胃腸薬
  • 絆創膏、ワセリン

練習なしでフルマラソンを完走する(作戦編)

前日夜からフルマラソンゴールまで、完走するための作戦は大切です。当日は周りの雰囲気に流されず、作戦通りに淡々と走り続けます

前日夜、当日朝は炭水化物を多めに摂る

エネルギー切れで完走できないのは勿体無いです。事前にエネルギーを糖として体内に貯めるのはフルマラソンを走るランナーの常套手段です。但し、食べ過ぎは体調を崩すので、いつもより少し多め位が良いです。

前日はゆっくり休む

せっかくホノルルまで来たので観光をしたい気持ちは分かりますが、フルマラソンの完走を目指すなら前日はゆっくりと身体を休めます

ウォーミングアップは準備体操だけ

できるだけ脚を温存したいのでウォーミングアップは準備体操だけにしてスタート地点に向かいましょう。

スタート前にBCAAを補給

BCAAは筋肉の疲労を抑える働きがあります。走る前にBCAAを摂取しておきましょう。

最初は1kmゆっくり走ってウォーキングを繰り返し脚を温存

スタートをしてからウォーミングアップです。500m~1kmをゆっくりペースで走り少し歩きます。周りは気にしないで、最初の2kmはウォーミングアップにします。

慣れてきたら2~3kmゆっくり走ってウォーキングを繰り返す

「2~3kmをゆっくり走ってウォーキングで脚を休めながら少しでも距離を稼ぐ」を繰り返します。14セット繰り返せばゴールが見えます。

前半は周りは気にしないで自分のペースで走る

練習していなくても体力に自信のある方は、「行けるところまで走ろう」と考えるかも知れません。周りが走っていると、歩いているのが恥ずかしく感じますが気にしてはいけません。自分のペースでランニングとウォーキングを繰り返します

水分、ミネラル、BCAAの補給は確実に行なう

水分は大会が用意したエイドステーションでスポーツドリンクを摂ります。スポーツドリンクは水分とミネラルを同時に吸収できるのでおすすめです。BCAAは5~10km毎に補給します。

中盤はライバルを見つけて励みにする

中盤になると歩き始めるランナーも増えてきます。その中で自分と同じペースのランナーを見つけると励みになります。ライバル心はモチベーション維持に役立ちます。

痛みを感じたら早めに対処

靴擦れなど、擦れを感じたら早めに対処します。コースの横に出てから止まり、擦れた部分に絆創膏を貼ります。ももの内側など擦れの範囲が広い場合はテープを貼るか、ワセリンを塗るなどを対処をします。

関節の痛みを感じたらウォーキングで様子をみます。痛みが酷くなるようなら最終手段として痛み止めを飲んだり、痛み止めのテープを貼ったりします。

後半は気持ちを切らさない

後半は誰しもきつくなります。練習をしてきたランナーは積み重ねた練習を思い出して気持ちを支えることができますが、練習なしで臨んだ場合は「完走する」という意地だけが頼りです。気持ちを切らさないようにします。

まとめ

練習なしでフルマラソンの完走はとても難しいです。途中のきつさは練習を積んできたランナーより遥かに大きいです。練習なしでフルマラソンを走ることはおすすめできませんが、チャレンジとしては面白いです。

完走するためには事前準備、戦略、メンタルの強さが鍵になります。練習不足で完走を目指す場合も同じです。できる限りの準備をしてチャレンジしましょう。

The following two tabs change content below.
しゅうぞう

しゅうぞう

現役のランニングインストラクターです。パーソナルで教えたランナーは400人以上、レッスン時間は約2000時間になります。週2回のグループレッスンも担当。ランニング学会会員です。ランナー、ランニングインストラクターとしての経験を記事に発信します。自己ベストタイムはフルマラソン2時間57分30秒(2016年)、ハーフマラソン1時間22分3秒(2018年)。