ジョギングで上がりすぎる心拍数をコントロールする方法

ランニング知識

ジョギングをはじめると自分の心拍を感じる機会も増えるはずです。慣れてくると、その時によって心拍数が違うことにも気がついてくることでしょう。

そこで、どこまで自分の身体が負荷に耐えられるのか。この程度の運動では心拍数が上がりすぎなのではないか、と不安に思うこともでてきますよね。

心拍数について知ることは、自分の体調管理に繋がりますよ。ジョギングをより効率的なものにするきっかけになるはずです。

心拍数についての基礎知識、心拍数が上がりすぎる時の原因、対処法、心拍数を下げるためにどんな練習をしたらよいか、をまとめました。

不安を解消し、対策を知ってよりジョギングを楽しいものにしてくださいね。

心拍数とは

「心臓が1分間にどれだけ動くか」という拍動数を心拍数といいます。心拍数は安静時でも、年齢、体格に伴って変わってきますよ。

自分の心拍数を知ることは健康管理にもつながるので、ジョギングを続けるうえでは自分の状態を知る指標になることでしょう。

  1. 安静時と運動時の心拍数
  2. 自分の心拍数の測り方
  3. 心拍数と脈拍数の違い

1.安静時心拍は70前後、運動時は計算式で求められる

安静時の心拍数は男性で60〜70前後、女性で65〜75前後と言われています。

一方運動などで目一杯負荷がかかった、自分の拍動数の最高値を最大心拍数といいます。これは計算式で求められ、

220-自分の年齢

で導くことが可能です。

30歳ならば220-30=190になるので、最大心拍数は190ということになります。最大心拍数は年齢の上昇に伴い、下がるのが一般的ですよ。

2.自分の心拍数は「10秒計測値×6」

①手首の脈を10秒間で何回拍動しているか数える。

①の計測値✖️6=心拍数

この時、運動をしていない安静状態であること、または運動直後でないことが安静時心拍数の条件です。

3.不整脈がなければ「心拍数=脈拍数」

不整脈がない人の場合は心拍数=脈拍数です。心拍数とは、1分間で心臓が拍動した回数のことをいい、脈拍とは心臓が拍動し身体に伝わる拍動の回数のことをいいます。

期外収縮、頻脈、心房細動といった不正脈が現れると、心拍数と脈拍数に差が生じますよ。心臓から血液が十分に送り出せていないと、心臓が拍動しても脈拍は拍動を感じないのでカウントされません。

これが不整脈になると心拍数と脈拍数に差が出る理由です。普通の人は心拍数=脈拍数と考えて問題ないでしょう。

心拍数が上がりすぎているときの原因

心拍数が上がりすぎているときは次の原因が考えられます。

  1. 運動不足
  2. ストレス
  3. 薬の影響
  4. 脱水症状、水分過剰

1.運動不足だと心拍数は上がる

運動不足だったり、太っていると心拍数が上がることがあります。突然ジョギングをはじめた、というタイミングだったらあり得ることですね。

心臓は筋肉でできているので使わないと鈍りますよ。運動不足だと、必要箇所に血液を送るために心臓の働きに負担がかかります。

太っていると多くの血液が必要になるため、拍動回数を多くしなければなりません。

対して運動量が多い人は、心拍数が低くなり1分間に60回前後となります。

2.精神的、外的ともにストレスは心拍数を上げる

精神的なストレス、外的なストレス、ともに心拍数は上がります。

緊張や不安といったストレスは交感神経が優位になるので心拍数が上がることがあります。

また発熱、外傷など、身体を回復させる必要がある時には、状態の改善をはかろうとして心拍数は早くなりますよ。

過酷な仕事のあとのジョギングだと、心拍数の上昇は起こり得る可能性があります。

3.薬やドリンクで心拍数が上昇することがある

カフェインは心拍数を上げることがあります。カフェインは頭痛薬に含まれていることが多くありますよ。

敏感な人の場合には、コーヒーやお茶でも心拍数が上がることがあるようです。興奮作用があるので交感神経の働きが活発になる、という理由ですね。

心拍数が上がりすぎるという心配があるなら、カフェインの含まれたドリンクはランニングから時間を置いて摂るようにしましょう。

一方で高血圧、不正脈、狭心症に処方されるベータ遮断薬、高血圧、狭心症に処方されるカルシウム受容体拮抗薬は心拍数が下がります。

薬を飲んでいて、逆に心拍数が下がりすぎる、という心配があるなら医師に相談するようにしましょう。

4.脱水や水分過剰も心拍数を上げることがある

脱水症状や水分過剰でも心拍数が上がることがありますよ。

脱水や水分過剰によって身体の中のイオンバランスが崩れます。このバランスの崩れが不整脈として現れ、心拍数が高くなることがありますよ。

適度な水分を摂ってジョギングにのぞんでくださいね。

心拍数が上がりすぎるときはペースを落として

心拍数が上がりすぎると感じたら、いつもよりジョギングのペースを落とします

体調がイマイチの日、お酒を飲んだ翌日はゆっくりとしたペースを心がけてください。無理なく続けられるペースが自分に最適なペースです。

「今日はウォーキングにしよう」というくらいの、気持ちに余裕を持ちましょう。続けることで、もとに戻ってくることも多くあります。あまりに続いて気になるようなら医師に相談してくださいね。

心拍数を下げるなら「インターバルトレーニング」を試してみよう

ジョギング中の心拍数を下げるためには、速いペースのジョギング練習が必要になります。

徐々に速いペースに慣れることによって、心拍数も下がってくることがありますよ。

もう一つ効果が期待できるのが、「インターバルトレーニング」という方法です。

①最大心拍数に近い心拍数で1キロ前後を走る。

②その後ジョギングで200〜400mを走る。

③これを5セット行う。

この練習は負荷が大きいので週1.2回に留めておきましょう。練習の効果が出てくると、今までのペースが楽に走れるようになってきますよ。

最後に

①心拍数とは「心臓が1分間にどれだけ動くか」という拍動数をいいます。

②心拍数が上がりすぎる原因としては、運動不足、ストレス、薬の影響、脱水、水分過剰があげられますよ。

③心拍数が上がりすぎると感じたら、いつもよりジョギングのペースを落としましょう。

④心拍数を下げるためには「インターバルトレーニング」が効果的です。負荷が大きいので無理のない範囲で行いましょう。

心拍数に対する疑問が解決できたなら、安心してトレーニングにのぞめますね。自分の体調は刻一刻と変わるものです。自分の体の声にきちんと耳を傾けて、無理をしない楽しいジョギング生活を送りましょう。