フルマラソンで自己ベストタイム更新のトレーニングは距離優先か?スピード優先か?

ランニング知識

フルマラソンを走るモチベーションの一つが自己ベストタイム更新のランナーが多いのではないでしょうか。タイムを上げるトレーニング方法は「走る距離を伸ばすことを優先するのか?」「スピードを上げることを優先するのか?」議論が分かれるところです。

初心者ランナーは後半に脚が動かなくなってペースが落ちてしまい、終盤は歩いてしまうことが多いです。この場合は終盤の失速を抑えるために楽に走れる距離を伸ばしてゆくトレーニングが有効です。中・上級レベルのランナーはどうでしょうか。

距離、スピード共に必要な要素ですが、どちらを優先するかはランナーのタイプによって違ってきます。

「スピードトレーニング」と「距離トレーニング」

フルマラソンでタイムを狙う場合、目標のペースで最後まで走りきる走力が必要です。サブ4を狙う場合は1kmあたり5分40秒のペースです。42.195kmを走りきると3時間59分6秒でゴールできます。サブ4達成には「スピード」と「距離を走る力」の両方が必要です。

スピードトレーニングとは

フルマラソンのスピードトレーニングとは、目標のペースを余裕で走れるようにするトレーニングです。

心肺機能を上げる

目標のスピードをキープできない原因の一つは運動強度に対して心肺機能が追いついていないことです。スピードを上げると運動強度が上がります。心肺機能を鍛えることで酸素運搬能力が上がり、より高い運動強度でも楽に走れるようになります。

有効なトレーニングは

  • インターバルトレーニング
  • ビルドアップ走

です。

効率の良いランニングフォームを身につける

スピードを上げると単位時間あたりに必要なエネルギーが増えますが、フォームを効率化することでランニングに必要なエネルギー量を減らすことができます。効率の良いフォームは楽に走れます。

有効なトレーニングは

  • ウインドスプリント
  • レぺテーショントレーニング

です。

目標ペースに慣れる

同じ動作を繰り返すことで、身体は動きに慣れていきます。動きの正確性が増し無駄な力を使わずスムーズな動きになります。ゆっくりペースだと楽に走れるがレースペースだときつく感じる原因の一つはレースペースの動きに身体が慣れていないことです。

有効なトレーニングは

  • レースペース走

です。

距離トレーニングとは

フルマラソンの距離トレーニングとは、42.195kmをできるだけ失速しないで走れる走力を身につけるトレーニングです。

走れる距離を伸ばす

42.195kmを走るのはトレーニングを積んでも厳しいものです。それでも長い距離を走るトレーニングを積めば、楽に走れる距離が伸びていきます。楽に走れる距離を伸ばしていくトレーニングはフルマラソンでのタイムアップに有効です。

有効なトレーニングは

  • 距離走

です。

長い時間身体を動かすことに慣れる

フルマラソンの後半に失速する原因として、エネルギーの枯渇、脱水症状があります。長い時間身体を動かしていると本人が気が付かないままエネルギーの枯渇や脱水症状に陥ることがあります。

42.195kmを走る場合、途中で水分補給、エネルギー補給が必要です。長い距離を走れる脚を作ると共に水分・エネルギー補給を適切に取り入れる方法もトレーニング中に経験することが大事です。

有効なトレーニングは

  • マラニック
  • LSD
  • ロングウォーク

です。

負担がかかり過ぎる部位を無くす

10km程度なら脚の痛みがでないが、20kmを過ぎると違和感や痛みが出てくるケースがあります。小さな身体への負担が何度も繰り返されることで違和感や痛みになるのです。長い距離を走ることで事前に負担がかかり過ぎる部分見つけ、対処することが必要です。

有効なトレーニングは

  • 距離走
  • ペース走

違和感や痛みが出る部分を確認し、フォーム改善を行うことです。

スピードトレーニングを優先するメリット

スピードトレーニングのメリットは多いです。スピードトレーニングが好きなランナーも男性には多いです。

目標ペースに対して余裕を持てるようになる

目標ペースよりも楽に速く走れることは大きなアドバンテージです。スピードトレーニングにより得られるメリットの一つです。

効率の良いフォームが身につきやすい

速いペースで走ることは良いフォーム作りに役立ちます。単にペースを上げるのではなく、速いペースで楽に走れることを目指します

短時間で行えるトレーニングが多い

トレーニング時間の確保は多くのランナーの悩みです。スピードトレーニングは工夫次第で短時間で終わられることができます

成果が見えやすいのでモチベーションが上がる

スピードトレーニングの成果は数字として現れます。タイムの短縮が一番わかりやすいです。低い心拍数で以前よりも速いペースで走れるようになるのも成果です。成果が数字で見えるとモチベーションアップになります

距離トレーニングを優先するメリット

距離トレーニングを優先する最大のメリットは距離に対する自信を持てることです。距離を走れる身体が出来てくるとトレーニングの量を増やすことができます。

距離に対する自信が持てる

フルマラソンは42.195kmを走る競技です。どんなにトレーニングを積んでも楽に走るれる距離ではありません。距離トレーニングを多く入れることで距離に対する自信を増やすことができます。

ランニングフォームが固まる

長い距離を走ることでラニング動作に身体が慣れます。運動は反復練習により正確で無駄ない運動動作が習得できます。ランニングも同じです。長い距離を走ることはランニング動作を数多く反復することになります。

心肺的な負荷が少ないトレーニング

ランナーの中には呼吸数を上げたり、心拍数を上げるようなきついトレーニングに抵抗がある人もいます。距離トレーニングは心肺的な負荷が低い状態でトレーニングができます

「スピードトレーニング」と「距離トレーニング」どちらを優先する?

フルマラソンの自己ベストタイム更新を狙うなら、「スピードトレーニング」も「距離トレーニング」も必要です。どちらを優先するかはランナーのキャラクターで決めるのが良いです。

好きなトレーニングを優先して行う

好きなトレーニングを行う方がトレーニング効果が高いです。効果が出るとトレーニングに対するモチベーションも上がります。好きなトレーニングを優先して行うのは良い方法です。

季節に合ったトレーニングを選ぶ

季節に合わせて優先するトレーニングを変える方法もあります。春や秋は長い距離を走るには丁度良い気候です。暑い時期は短い時間で効率良く行えるスピードトレーニングを行うのも良いです。

あえて苦手な方を克服する

フルマラソンでタイムを狙うには、スピード、距離の両方が必要です。苦手な方を克服するために、苦手なトレーニングを優先するのは理にかなっています。

まとめ

フルマラソンで自己ベストタイムを更新するには、スピードと失速しない脚が必要です。「スピードトレーニング」「距離トレーニング」の両方が必要になります。どちらを優先するかはランナーのキャラクターで決めるのが良いです。

「好きなトレーニングを優先したい」「苦手なトレーニングを克服したい」などランナーのモチベーションが大事です。

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しゅうぞう

しゅうぞう

現役のランニングインストラクターです。パーソナルで教えたランナーは400人以上、レッスン時間は約2000時間になります。週2回のグループレッスンも担当。ランニング学会会員です。ランナー、ランニングインストラクターとしての経験を記事に発信します。自己ベストタイムはフルマラソン2時間57分30秒(2016年)、ハーフマラソン1時間22分3秒(2018年)。