フルマラソンのタイムアップを目的にした理想的な30km走の手法

上級ランナー向け

フルマラソンを完走したら、そこでやめてしまい方もいますが、次に走る時はもう少し速く走りたい、レベルアップしたいと思う方もいます。そんな方におすすめしたいのが30km走です。そこでフルマラソンのタイム向上を目指す為の30km走について紹介します。

30km走を行う目的

30km走を行う目的は

  • フルマラソンを走りきるスタミナの養成
  • 心身共に長い距離に慣れる
  • 現状の走力を把握する

主に以上の3点が挙げられます。その3点を踏まえた30km走のやり方を述べていきます。

30km走は周回コースで行いたい

30km走は周回コースを使用するのが最適と言えます。周回コースで行う理由は、

  • ペースの確認がしやすい
  • 給水を置く事ができる
  • 万が一、走れない状態になった場合にもすぐ中止できる

これらの事が挙がります。理想に近い代表的なコースは、東京の駒沢公園、大阪の長居公園、福岡の大濠公園辺りです。筆者は地元の田んぼコース1周1.66km、3周5kmのコースを設定して走っています。

30km走コース設定のポイント

30km走のコースを設定する場合、

  • 信号や交差点がないコース
  • 人がすれ違えるような道幅があるコース

以上の点に留意すればベストです。30km走はできるだけ走り続けたいので、赤信号で止まるような事がないコースにしたいです。(だからと言って信号無視はもってのほか。) また、道が狭いとすれ違いや追い抜く時にペースが落ちてリズムが狂うので、容易に抜けるくらいの道幅が欲しいです。

1周の距離は1〜3km程度が好ましいです。距離が短いと周回数が多くなり気持ちが折れそうになったり飽きがきます。逆に長すぎると走れなくなったりした時にすぐにやめられなくなります。その為、適度な距離を設定したいです。また、練習の時に可能ならば1km毎に目印を置くと良いでしょう。1kmのペースが分かれば、フルマラソンのペースが大体で換算でき、ペース感覚をつける一助となります。

30km走に適したペース

30km走はどのペースで行うべきなのか。主に挙げられるのが

  • フルマラソンのレースペース
  • フルマラソンのレースペースから10〜30秒/km落としたペース
  • イージーペース
  • ジョギングペース

以上のペースとなります。どのペースで走るかは目的や状態によって使い分けます。

初心者はゆっくりペースでも十分

ランニングを始めて経験が浅い方は30kmを走る事が未知の世界になるパターンが多いです。そんな中で速すぎるペースで走っても続きませんし、もう走りたくないと言う気持ちもわいてくるでしょう。したがって走るのに慣れていない方や長い距離に初めて挑戦する場合はゆっくりペースで走ることをおすすめします。どれくらいのペースかと言うと、談笑できるペースで十分です。むしろこれで走っているのかと感じるくらいでも結構です。それで少しでも息苦しいと感じたらペースを落としましょう。タイム設定はしなくても結構ですが、どれくらいの時間で走れたかによってレースペースを決めていきましょう。経験の長い方や走力のある方でも、距離走が久しぶりと言う方もゆっくりペースで馴らしていくのがベターです。

サブ4、サブ3を目標とするならレースペース近くでの30km走に挑戦したい

サブ4、サブ3を狙うと言う明確な目標があるのなら、本番のレース前に最低1回はレースペース、もしくはそれより10~30秒/km落としたペースでの30km走はやっておきたいです。まずは目標のレースペースがどんなものかの感覚を身につけておきたいです。またそのペースで長い距離を走る事にも慣れておきたいです。走る時の注意点としてはできるだけ一定のペースで走る事を心がけます。オーバーペースは好ましくありません。また、ペースはコースの起伏に応じて臨機応変に設定しましょう。時計を見て速すぎるなと感じたらペースを落としましょう。参考に目標タイムとレースペース、30km走のペースの表を掲載します。

目標タイム レースペース 1kmペース
2時間45分 3分54秒/km 3分55秒~4分25秒/km
3時間00分 4分15秒/km 4分15秒~4分45秒/km
3時間15分 4分37秒/km 4分35秒~5分05秒/km
3時間30分 4分58秒/km 5分00秒~5分30秒/km
3時間45分 5分19秒/km 5分20秒~5分50秒/km
4時間00分 5分41秒/km 5分40秒~6分10秒/km

30km走を行う時の留意点

フルマラソンの練習として30km走が有効だと述べてきました。しかし30km走も負荷が高いトレーニング方法なので、やり方を間違えると故障したり、走るのが嫌になることがあります。そうなると本末転倒です。そこで30km走を行う時の留意点について紹介します。

無理はしない

30km走の途中で極端にペースが落ちたり、脚に痛みを生じたり、身体に異常をきたす事があります。いくら30kmを走り続けることに意味があると言っても無理をして走り続けても意味がありません。これ以上走れないなと感じたら無理をせず走るのを中止しましょう。途中でやめるのも勇気ある決断の1つです。その場合は何が悪かったかを反省して、次に30km走をやる時に生かしていきましょう。

走った後は十分なケアを

30kmを走るのは負荷が高いので、身体が受けるダメージは大きいです。そこでケアを怠ると故障の原因になりますので、走った後のケアは入念に行いましょう。30km走の翌日は休足にしてマッサージを受けるなり、走っても軽いジョグにとどめておきましょう。

最後に

今回、フルマラソンの記録を伸ばす為の30km走について紹介をしました。30km走は負荷が高い練習ではありますが、やり方次第では非常に有効な練習になります。この記事を読んでフルマラソンのタイムが伸びましたと言う声が聞こえたら、非常に嬉しいです。

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