トレイルランニング初心者にありがちな直してほしいと思う迷惑行為~選! ランナーが知っておくべき山ルール

ランニング知識

トレイルランニングは非日常を味わえる素晴らしいスポーツです。山に入ると鳥のさえずりが聞こえ、気持ちの良いイオンを浴びて、美味しい空気が身体に入り、美しい景色を見てリフレッシュができます。そんな楽しさに惹かれてトレイルランニングを最近はじめた、もしくはやってみたい、と思う人も多いと思います。

ただし、山にはランナーだけでなく、登山客、山菜取り、野鳥観察、遠足でくる子供たち、林業で生計を立てる人など、いろいろな目的できています。

「トレランは山の暴走族!」みたいな声もあがっています。今回は、迷惑行為と言われている事をピックアップしてみました

山はみんなのもの、みんなで山の楽しさを存分には知っておきたいことです。

「山の暴走族!」と言われる迷惑行為

どんなことが「迷惑行為」と受け取られるのでしょうか。代表的な4つをご紹介します。

猛スピードで駆け抜けるランナー

登山者が歩いている脇を、無言で走り抜ける行為は危険極まりないです。登山者は前方には注意を払っているものの、意外に背後は無警戒です。そこに突然、バタバタと走ってこれられるとビックリします。場合によっては、バランスを崩して転倒するかもしれません

知っておきたいトレランルール
  • 登山者とすれ違う時は、走らずに必ず歩くこと
  • 登山者の5メートルぐらい手前で声をかけ、存在を知らせる
  • 追い抜くときは、安全な場所まで無理に抜かさない

登山道を外れたところを走るランナー

下る時に多いです。木の階段があると、走りにくいので階段の脇を通り抜けてしまいます。外れたところを通ることで、土砂が流れてしまい、階段が壊れてしまう事になります。また、植物を踏み潰してしまったり野生動物との遭遇する確率も高くなります。

知っておきたいトレランルール
  • 階段の脇は通らずに、階段をゆっくりと降りる
  • 近道かもしれないが、グッと我慢する
  • 雨の日は特に脇道は崩れやすいので絶対に通らない

バカ騒ぎして山の静寂を打ち破るランナー

ランナーは複数で山に入るケースが多いです。山頂や景観が良い場所にある写真撮影スポットを、大勢で占拠するのはやめましょう。また、早朝や夜間に市街地で大きな声でおしゃべりしたり熊鈴をリンリンと鳴らすのは控えます。

知っておきたいトレランルール
  • 撮影スポットでは、目的を果たしたらすぐに退く
  • 市街地ではオシャベリ禁止ヘッドライトも消すようにする
  • 熊鈴はつけるのは、グループの先頭と最後尾の人で充分

自分の世界に浸るランナー

イヤホンで音楽を聞きながら走ることはやめましょう。山での危険はいつ何時、襲ってくるかわかりません。察知するのは目と耳になります。耳が塞がれているので注意能力が鈍くなります。突然、野生動物が現れたり、雷雲が近づいてきたり、落石などの発見が遅れます。

周りの状況を把握しきれないので、人の存在にも気づかないことがあります。すると、スピードを落とさず人のぶつかることになります。まさに、暴走している状態です。山は自己責任なので、自らが被害を受けるなら自業自得ですが、登山者を巻き込んだりしたら大きな責任問題になります。

また、走っている最中にポロッとゴミを落としても気づかないことが多いです。

知っておきたいトレランルール
  • 山の中で、耳は危険察知をする大切な能力と認識する
  • 危険はいつ襲ってくるか予測できないので、常に備える
  • 自分のゴミは、どんなに小さいものでも持ち帰る

好意を持たれるトレイルランナーの行為とは?

一方で、トレイルランナーが好意をもたれる行為もあります。「トレイルランナーっていいやつじゃん!」と言われる4つをご紹介します。

挨拶は先手必勝!

好印象はやっぱり挨拶!

畑仕事をしているおじいちゃんに「おはようございます!」、子供が頑張って山を登っていれば「すごいね!カンバってね♪」すれ違う人には笑顔で「こんにちは!」と言うようにしましょう。

ゆずりあいの心!

すれ違う時は「登り優先」ですが、ケースバイケースです

状況によっては、登ってきたルートを譲りましょう。あなたの事を気にかけているとメッセージを送ります。「ゆっくりで大丈夫ですよ~」と一言かけましょう。

また、横に避けるときは谷側で待機するのが山のルールです。

困っている人に手を差し伸べること!

道中で気分が悪い人、怪我をしている人がいれば「大丈夫ですか? 何かお手伝いしましょうか?」と積極的に声をかけましょう

また、道に迷っている様子ならば情報提供をします。現在地、休憩所や駅までの所要時間、路面状況など。相手も心配をされて嫌な気持ちはしないです。

自らが非難をうけないように努める!

まずは見た目で判断されるので、目立ちすぎる軽装では山に入らないようにしましょう。

また、自らが事故の当事者になることは、極力さけなければなりません。非常装備品を持つこと。救急セット、地図とコンパス、ヘッドライト、レインウェア、携帯電話をバッグに入れておきます。

まとめ

山を楽しむ一人として、仲間入りをすることになります

そのためには、最低限守らなければならないルールは頭に入れなればなりません。そして譲り合いの気持ちで、山で出会う人達を不愉快な気持ちにさせないように気を配りましょう

ちみなに、神奈川県鎌倉市では、トレイルランナーへの非難が集中した時期がありました。その時、トレイルランナーの愛好者やリーダーが「鎌倉トレイル協議会」を立ち上げ、『鎌倉はこう走ろう。』というスローガンを作りました

以降、ルールを記したチラシ配ったり、動画をYouTubeで公開しています。

参考になるので、ぜひご覧ください。

いかがでしたか?

最初は面倒だったり、恥ずかしい気持ちがあるかもしれません。ただ慣れてしまうと何てことは無いです。山に入るすべてのランナーが「トレイルランナーっていいやつじゃん!」と言われる事を目指しましょう!

あなたのランニングライフが山の楽しみ方を知ることで、さらに豊かになることを願います。


参考文献

「TRAIL RUNNING SAFETY & MANNERS GUIDE」日本トレイルランナーズ協会 発行
「入門&ガイド トレイルランニング」小川壮太著