ウォーキング効果が出るまでに体内で起こる変化と効果的なウォーキング方法

ランニング知識

いざ、ウォーキングを始めよう、と決意したものの具体的に「いつ頃から効果が出るの?」と冷静に考えてしまうことがありますよね。

効果や数値ばかりにとらわれてしまうと、やっぱりやめようかな、という気持ちになってしまいます。

大丈夫です、ウォーキングという選択は間違っていませんよ。ウォーキングはデメリットのない運動と言われているくらいですから。

ここでウォーキングの効果、ウォーキングに適した時間、距離、姿勢の知識を吸収して、実りあるウォーキング生活にしましょう。

ウォーキングですぐに痩せられると考えてはいけない

はじめから厳しい内容ですが、ウォーキングのみで、短期間で効果が出ると期待してはいけません。

  • 毎日正しいフォームで時間をとって意欲的にウォーキングをする人なら早くて2週間。
  • なかなか時間をとれなくてときどきウォーキングをするといった人なら3ヶ月。

頻度や時間、姿勢、体質によってもまちまちです。

ウォーキングを始めると、まずは必要な筋肉が足に付きます。筋肉は脂肪よりも重いので、このタイミングでは体重が増加したり停滞することがありますよ。

それによって、体重の値ばかり気にしていると「効果が現れない」という気持ちになります。ですから、モチベーションを維持することがウォーキングを続けるうえでは鍵になりますよ。ウォーキングは有酸素運動です。長い目で続ければ必ず脂肪は燃焼するでしょう。

体重減少以外にも、さまざまな効果が期待できる

ウォーキングに即効性は期待できないことは理解していただけたと思います。しかし、数値や見た目以外にも、ウォーキングの効果は高いものです。

  1. 腰痛の改善
  2. 生活習慣病の予防
  3. 骨の強化
  4. 血液循環が良くなる
  5. 睡眠の質が向上

1.腰痛の改善

ウォーキングは、腹筋と背筋が鍛えられるので腰痛の改善が期待できますよ。

腰痛があると、安静にしがちですが、これは有効ではありません。身体活動を続けた方が早期の改善が見込めます。

安静を続けると「腰痛があるから腰を労らなければならない」という意識が働き、ますます活動しなくなります。そうするとなかなか良くならない、という悪循環を辿りますよ。

2.生活習慣病予防

ウォーキングによって、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病の予防が期待できます。

身体の動きが活発になることによって、内臓の動きも活発になります。

すると、血糖値を下げるインスリンというホルモンが活発になったり、交感神経の緊張を緩和させ血圧上昇を防いだりという変化が起きます。

これらに伴いコレステロールもうまくコントロールされ、様々な生活習慣病の予防につながるわけです。

3.骨の強化

ウォーキングをすることで骨が丈夫になることが期待できますよ。

ウォーキングによって骨に重力がかかることで電気エネルギーが発生し、カルシウム吸着を活発にさせるのです。

重力の影響がなくなると、カルシウムは血液に溶け出し身体の外に排出されてしまうので、骨は痩せてしまう、というわけです。

4.血液循環がよくなる

血液循環が良くなることで、結果的に基礎代謝が高まるのでダイエットにつながりますよ。

心臓から1番遠い足に血液を行き渡らせるためには、血液は重力に逆らった動きが必要になります。

ふくらはぎの筋肉がポンプのような働きをするのですが、そこにウォーキングという動作を加えることでポンプ作用を活発にしてくれるのです。

5.睡眠の質が向上

ウォーキングを続けることによって、寝つきがよくなる、睡眠の質が向上する、という効果が現れます。

この効果は一度きりのウォーキングでは弱く、継続することでより高いものになるとのことです。

特に普段から不眠がちな人や、高齢者に大きな効果が期待できますよ。ウォーキングは有酸素運動ですが、負担も少なく、続けやすいので睡眠を改善するには最適です。

ウォーキングにかける最適な時間は20分~

ダイエット効果を期待するなら、20分以上のウォーキングを心がけましょう。

20分のウォーキングを境にして、身体は糖代謝から脂肪の燃焼へと切り替わるとのことなので、まずは「20分」が目標です。

そして効果を早く出したいからと、時間があるときに長距離、長時間歩くことは避けましょう。慣れない体で長距離、長時間のウォーキングは怪我のもとになりかねません。

短時間でも、自分のできる範囲で無理なく続けられるようにすることが大切ですね。

ウォーキングに最適なスピードは「話しながら少し息が上がる程度」

私がウォーキングする際には、30分で3.5㎞前後を心がけています。

スマートフォンの歩数計などは参考にしますが、あまり数値にとらわれ過ぎたくないので、アプリを活用したり、活動量計を取り入れたり、ということはしていません。

参考までに30分程度のウォーキングだと3500歩前後というところです。

ウォーキングに適切なスピードは「話しながら少し息が上がる程度」ということなので、それを目安に自分に続けられる無理のないペース、距離を探してみましょう。

効果的なウォーキングには正しい姿勢を意識して

正しい歩き方を実践する3つのポイント

普段の歩き方よりも、より効果的なウォーキングにするためにフォームを意識して歩いてみましょう。注意すべきポイントは3つです。

  1. 体幹を意識する
  2. 重心移動に注意する
  3. 自分に最適な歩幅を知る

1.体幹を意識する

視線は前に向け、頭を吊り下げられているイメージを持ちましょう。

丹田、肩甲骨、骨盤に意識を向けると自然と背筋が伸びるはずです。

2.重心移動に注意する

意識的にというより、腕を振って自然に足を踏み出すと踵から地面につくはずです。

そして重心を踵からつま先へ移動させ、つま先で地面を蹴りだす、ということを心がけましょう。

3.自分に最適な歩幅を知る

ウォーキングに最適な歩幅は

身長-100㎝

が基準になります。私は165㎝なので、だいたい65㎝程度が最適な歩幅ということになります。

最後に

①ウォーキングに即効的な効果を求めてはいけません。長い目で続けていると効果が出てきますよ。

②ウォーキングは見た目の効果だけでなく、腰痛や生活習慣病の予防、睡眠の質の向上など様々なメリットがあります。

③ウォーキングでの脂肪燃焼効果を期待するなら、まずは20分からはじめましょう。

④ウォーキングは「話しながら少し息が上がる程度」のスピードで、自分が続けられる距離がよいでしょう。

体幹、重心移動、歩幅に意識してウォーキングを継続するとより効果が期待できますよ。

「はじめる」となると短期的な効果を期待してしまいますよね。ウォーキングは見た目はもちろん、見えない部分での効果も非常に高いスポーツです。数値的な効果はひとまず置いておいて、まずは「続ける」ことを目標にしてみてはいかがでしょう。