マナー違反はランナーの資格なし?ランニング初心者が必ず知っておくべきこと

ランニング知識

ランニングにはルールはありません。日本陸連主催のトラックレースやロードレースにはルールはあります。ランニングは個人やグループが楽しむものでルールが存在しません。ランニングは公共の場を利用して楽しむので、ルールはありませんがマナーは大切になります。

ランニングを楽しむ人が増えるのは嬉しいのですが、残念なことにマナーが悪いランナーも増えています。マナーは歩行者などに対するもの、ランナー同士のものがあり、気持ち良くランニングをするにはマナーを守ることが大切です。

この記事はランナーが守ると良いマナーをまとめました。

マナーを守るとは?

マナーを守るということは、周りの人に不快な思いをさせないことです。日常生活でもランニング中でも同じです。ランニング中は自分の世界に入ってしまい周りが見えなくなるので意識してマナーを守るようにしましょう

マナー以前に公共ルールを守ることは必須

信号を無視したり、横断禁止の車道を渡ることは、マナー以前にルール違反です。危険な行為なので止めましょう。公園などでもランニングが禁止されている場所もあります。決められたルールを守ることは社会人として必用なことです

マナーを守るのは周りの人に迷惑をかけないこと

規則やルールに定められていないことでも、周りの人に迷惑になったり、不快に思われることは止めましょう。ネットなどでもマナーの悪いランナーに関する記事や投稿が見られます。ごく一部のランナーの行為でも、ランナー全体のマナーが悪いと思われます。

皇居ランを例にランニングマナーを見てみましょう

皇居はランナーが多い場所としても有名です。ランナーと歩行者とのトラブルを避けるために、「皇居周辺地域委員会」が「皇居周辺歩道利用マナー9カ条」というマナーが作りました。ランナーの参考になります。

  • 歩道は歩行者優先
  • 歩道をふさがない
  • 狭いところは一列に
  • 周回は反時計回り
  • タイムよりゆとり
  • ながら通行は控える
  • 自転車はすぐ止まれるスピードで
  • ゴミは必ず持ち帰る
  • 思いやりの心で

ランナーの歩行者に対するマナー

歩行者に対するマナーは歩行者に対して不快な思いをさせないことです。基本は歩行者にぶつからない、歩行者を驚かさないの2つです。歩行者のとのトラブルを避けるには、ランナーがマナーを守る心掛けが大切です。歩行者が少ない場所、時間帯を選んで走るのもランナーのマナーと言えます

基本は2つ

ぶつからない

当たり前ですが歩いていてランナーがぶつかってきたら不快になります。ランナーは歩行者とぶつからないように気をつけて走りましょう。特に子供の動きはトリッキーです。子供が前にいたらペースを落として注意しましょう。ぶつかってしまうと怪我をさせてしまう恐れもあります。

驚かさない

ランナーが歩行者の横を通り抜けただけと思っていても、歩行者は「凄いスピードで走ってきてぶつかるかと思った」と感じるケースがあります。人間は後ろに目はついません。ランナーの通り抜けは歩行者を驚かすことが多いです

歩行者の横を通り抜ける場合はスピードを落とし、必要ならば「ちょっとすいません」と一声掛けると良いです。

歩行者が少ない場所、時間帯に走るのもマナー

ランナーの歩行者に対するマナー違反は、歩行者に対する配慮のなさ、スピードの出し過ぎがほとんどです。とは言ってもランナーとしてもスピードを出して走りたい時もあります。

人の少ない時間を選ぶ

歩行者が多いとランナーにとってもストレスになります。早朝は歩行者が少なくとても走りやすい時間帯です。夜遅くも場所によっては人が少なくて走りやすいです。人が少ない時間帯に走ると歩行者に迷惑をかけることなく快適に走れます

人が多い場所はペースを落とす

人が多い場所、時間帯を避けるのは良い方法ですが、ランニングコースの中には人が多い場所や歩道が狭い場所を避けられない場合もあります。マナー違反にならないためには人が多い場所、歩道が狭い場所はペースを落として走りましょう。場合によっては歩くのが良いです。

スピードを出すのは人が少ない場所で

スピードトレーニングをしたい時、どうしてもスピードを出す必要があります。スピードを出して走るときは場所を選ぶと良いです。大きな公園のランニングコース、大きな川の河川敷、一般解放している陸上競技場のトラックなどです。スピードを出して走れる場所まで行ってから走りましょう。

ランナー同士のマナー

ランナー同士にもマナーはあります。せっかくランニングを楽しんでいるのでお互いに気持ちよく走りたいものです。

無理に競わない

追い抜いたランナーの後にピッタリと張り付いて走る人がいます。真後ろに張り付かれると不快に思うランナーは多いです。前のランナーをペースメーカーにする場合は20m程度間を空けて、自分の呼吸や足音が前にランナーに聞こえない距離で走りましょう。

追い抜こうとするとペースを上げて、追い抜きを阻止するランナーもいます。繰り返されると不快に感じるのでマナー違反です。

ローカルルールを守る

公園などではランナー同士の暗黙のルールがあるケースがあります。例えば
・反時計回りに走る
・左側通行で走る
・追い抜きは右側から行う
などです。
走っていると全体の流れが暗黙のルールに従っているので、流れに沿って走れば他のランナーの迷惑になりません

初心者には気遣いを

速いペースで走れるベテランランナーは遅いランナーを邪魔に感じることもありますがベテランランナーこそマナーを守って走って欲しいですベテランランナーは余裕があるので周りに対する気配りができます

初心者ランナーはマナーが分からなかったり、周りに気を使う余裕がないものです。ベテランランナーは初心者ランナーの良いお手本になるとマナーの良いランナーが増えていきます

集団走行には注意が必用

仲間とランニングをするのは楽しいです。話をしながら走るのでついつい横に広がって走ってしまいます。歩行者にとっては迷惑な行為です。集団で走るときはリーダーが集団にランニングマナーを守らせる気遣いが必要です

集団走行は周りに迷惑をかけがち

狭い歩道で横2列で走る。広い歩道でも横に広がって走る。歩行者にとっては迷惑な行為です。後から集団を抜きたいランナーにとっても迷惑です。集団は自分たちがランニングやお喋りを楽しむことを優先して周りが見えなくなります

集団のリーダーが周りに気を配る

集団で走るときは集団をコントロールするリーダーが必要です。練習会では1人以上のコーチが付くのでリーダーとして周りに気を配りましょう。仲間同士が集まったランニングでは声を掛けた中心人物がリーダーになると良いです。リーダーがいない場合は走歴が長い人、年長の人がリーダーになると良いです

集団走行の基本

集団走行の基本は

  • 2列で走る
  • 狭いところは1列になる
  • 前から歩行者が来たら1列になる
  • 混んでいる場所では歩く

です。

基本的な交通ルールを守ることも必須です。

できれば集団で走りやすいコースを選ぶ

集団で走るときは楽しくおしゃべりをしながら走りたいものです。集団でワイワイと走る時はコース選びが大切です。人が多い街中を避けて大きな公園、河川敷を走ると良いです。郊外にも集団で走りやすい道はあります。

場所別の気をつけたいマナー

ランニングマナーの基本は、歩行者やランナーに不快な思いをさせないことです。走る場所別に、特に気をつける点をあげます。

一般歩道

歩道はランナーだけでなくみんなの共有物です。歩行者を優先して気を使うことが大切です。歩道が狭いところ、歩行者が多いところではペースを落とします

公園の散歩コース

公園もランナーのものではなく利用者の共有物です。子供を連れた家族連れは特に気をつける意識をしましょう

トレイル(山道)

トレイルランナーの増えてハイカーとのトラブルも増えています。ハイカー優先の気持でトレイルを走りましょう。追い抜くときは声をかけましょう。上りの人を優先するのは山の基本ルールです。

トラック

トラックのルールがあれば当然従います。ルールはなくても暗黙のルールがある場所もあります、周囲の流れに従いましょう。トラックを横断するときは接触しないように気をつけます

公共機関

ランニング中でなくてもランナーが周囲に迷惑をかけてしまうことがあります。汗をかいたまま電車やバスのシートに座ると、シートが濡れて後で座るの人に迷惑になります、着替えてから乗るのが望ましいです。

汗の臭いも周りの迷惑になります、消臭シートやスプレーを活用すると良いです。

まとめ

ランニングに限らず周りの人の迷惑にならないことがマナーを守ることです。ランナーの場合は知らずのうちに周りに迷惑をかけていることもあるので改めてランナーのマナーを確認して、歩行者などに迷惑にならないように走りましょう。

ランナー同士でもマナーはあります。マナーを守ってお互いに快適に走れると良いです。

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しゅうぞう

しゅうぞう

現役のランニングインストラクターです。パーソナルで教えたランナーは400人以上、レッスン時間は約2000時間になります。週2回のグループレッスンも担当。ランニング学会会員です。ランナー、ランニングインストラクターとしての経験を記事に発信します。自己ベストタイムはフルマラソン2時間57分30秒(2016年)、ハーフマラソン1時間22分3秒(2018年)。