屋内でできるランニングトレーニング

ランニング知識

雨などでランニングが出来ない日はがっかりしてしまうランナーは多いのではないでしょうか。疲れが溜まっていれば完全に休養を入れるのも良い選択です。しっかりとトレーニングをしたいときには、室内でのトレーニングをしましょう。

室内でもランニングの走力アップに繋がるトレーニングはできます。ウォーミングアップ、メイントレーニング、クーリングダウンをセットで行うのがおすすめです。狭い室内で音を出さないで行えるトレーニングを紹介します。

屋内でのランニングトレーニング種目

トレーニングのメインは「筋トレ」と「動き作り」ですが、トレーニングに入る前に準備体操を行うことは大切です。トレーニングが終わった後、筋肉が冷える前にストレッチを入れるのもおすすめです。

準備体操(動的ストレッチ)

ランニングの前は準備体操を行うと、身体の歪みが改善され、身体が動きやすくなる効果があります。「筋トレ」「動き作り」を行う前にも準備体操を行うと効果的なトレーニングが出来ます。

筋トレ

体幹トレーニングをメインに筋肉に刺激を入れます。トレーニングは目的意識を持って行うと効果が高いです。ランニングの筋トレはランニングで使いたい筋肉に刺激を入れてあげることが目的です。体幹中心の筋トレになります。

動き作り

動き作りでは、ランニングの動きを身体に覚えさせることが目的です。体幹の動きが大切です。体幹の筋肉は手足などの末端部に比べて動かし難いです。体幹を使ったランニングの動きを行います

ストレッチ(静的ストレッチ)

最後に筋肉をほぐします。静的ストレッチを行うのが良いです。

準備体操(動的ストレッチ)

最初に身体全体を動かし、関節を回す動きを入れます。身体(筋肉)を温めること、関節の可動域を広げること、身体全体のバランスを整えることが目的です。

上体倒し

  • 身体全体をほぐすのが目的です
  • 手を組んで頭の上に持ち上げ左右交互に倒します
  • 最初は小さめに、段々と動きを大きくします
  • 左右で20回程度繰り返します

上体捻り

  • 身体全体をほぐしすのが目的です
  • 手を組んで身体の前に持っていき左右に振ります
  • 身体全体を捻る動きをします
  • 左右交互に20回程度繰り返します

肩甲骨回し

  • 肩甲骨周りの筋肉をほぐすのが目的です
  • 手を肩に近づけ、肘を前から上に持ち上げ横に降ろします
  • 10回程度繰り返します
  • 逆に肘を横から上に持ち上げ前におろします
  • 10回程度繰り返します

骨盤回し

  • 身体全体の筋肉をほぐすことが目的です
  • 腰に手をあてて、骨盤を大きく回します
  • 右回り10回、左回り10回程度行います

股関節回し

  • 股関節周りの筋肉をほぐすことが目的です
  • 右脚を横から前に10回、回します
  • 右脚を前から横に10回、回します
  • 左脚も同様におこないます

膝回し

  • 膝周り、足首の筋肉をほぐすのが目的です
  • 膝に手をあて、右回り左回りを10回づつ行います

筋トレ

身体が温まったら筋トレに入ります。体幹の「表側」「裏側」「サイド」「全体のバランス」に刺激を入れます。

基本4種

体幹全体に刺激を入れながら、前面、側面、背面、バランスと4つの種目で体幹を鍛えます。

プランク

  • 体幹全体、主に前面を意識します
  • 秒数はきつく感じ始める程度行います(動画は30秒)
  • 2~3セット行います

サイドプランク

  • 体幹の側面を意識します
  • 秒数はきつく感じ始める程度行います(動画は30秒)
  • 2~3セット行います

ヒップアップ

  • 体幹の背面を意識します
  • 秒数はきつく感じ始める程度行います(動画は40秒)
  • 2~3セット行います

エルボーtoニー

  • 体幹全体のバランスを意識します
  • 秒数はきつく感じ始める程度行います(動画は30秒)
  • 2~3セット行います

応用4種

基本では体幹全体を使う意識をしましたが、応用では片側に負荷をかけ、片側に軸を作る意識をします。

片足プランク

  • 軸脚側の体幹全体を意識します
  • 秒数はきつく感じ始める程度行います(動画は15秒)
  • 2~3セット行います

片足サイドプランク

  • 軸脚側のお尻を意識します
  • 秒数はきつく感じ始める程度行います(動画は15秒)
  • 2~3セット行います

片足ヒップアップ

  • 軸脚側のお尻、背中を意識します
  • 秒数はきつく感じ始める程度行います(動画は20秒)
  • 2~3セット行います

オープンエルボーtoニー

  • 体幹全体のバランスを意識します
  • 腕と脚を伸ばしてから左右に広げてキープします
  • 秒数はきつく感じ始める程度行います(動画は15秒)
  • 2~3セット行います

動き作り

動き作りは筋トレとは違い、正しい身体の使い方を覚える意識が大切です。

スクワット系

ランニングの着地で、お尻(股関節)、もも前(膝関節)、ふくらはぎ(足関節)をバランスよく使えるようにするのが目的です。

両足スクワット

  • お尻、もも前、ふくらはぎを連動してバランスよく動かすのが目的です
  • かかる負荷が、「お尻は大」「もも前は中」「ふくらはぎは小」になります
  • 筋肉量に応じて適切な負荷がかかるフォームで行います
  • 回数は30~50回程度です
  • 筋肉を鍛えることが目的ではありません

片足スクワット

  • お尻、もも前、ふくらはぎを連動してバランスよく動かすのが目的です
  • 両足スクワットと同じことを片足で行います
  • 片手は壁等について身体を支えます(動画では見え難いですが柱に手をついています)
  • 回数は20~30回程度です
  • 筋肉を鍛えることが目的ではありません

腕振り系

上半身の動きを下半身に伝える感覚を掴むのが目的です。

両腕引き

  • 上半身の動きを下半身に伝えることが目的です
  • 腕だけでなく肩甲骨を動かします
  • 肩甲骨を引いた力で前に倒れながらかかとが浮きます
  • 30~50回程度行います

腕振り

  • 上半身の動きを下半身に伝えることが目的です
  • 腕だけでなく肩甲骨を動かします
  • ランニングの腕振りのように左右交互に肩甲骨を引きます
  • 引いた力で前に倒れながらかかとが浮きます
  • 30~50回程度行います

バランス系

着地の安定感をえるために体幹を使ってバランスをとれるようにすることが目的です。

片足バランス

  • 着地を安定させるため片足でのバランス感覚を鍛えることが目的です
  • 股関節を中心に体幹を使ってバランスをとります。
  • 20~30秒程度行います

腕振り片足バランス

  • ランニングの動きを取り入れながらバランス感覚を鍛えるのが目的です
  • バランスをとる意識は体幹が中心です
  • ランニングの動きを意識します
  • 10~15回程度行います

ストレッチ

静的ストレッチで硬くなった筋肉をほぐします。静的ストレッチは身体の柔軟性を高める効果もあります。ストレッチは伸ばしたい部分を意識すると効果が高いです。無理に伸ばさず、伸び感を感じたらキープし、筋肉が伸びるのを待ちます。20~30秒行います。

足周り

足裏

  • 足の裏の筋肉を伸ばすストレッチです

ふくらはぎ(奥の筋肉)

  • ふくらはぎの奥を伸ばすストレッチです

ふくらはぎ(表面)

  • ふくらはぎの表面を伸ばすストレッチです

すね

  • すねの筋肉を伸ばすストレッチです

もも裏

  • ももの裏を伸ばすストレッチです

もも前

  • ももの前を伸ばすストレッチです

ももの内側

  • ももの内側を伸ばすストレッチです

お尻

お尻のストレッチは3種類紹介します。少しづつ違った部位が伸びます。

お尻①

お尻②

お尻③

上半身

上半身は背中、肩甲骨周り、お腹を伸ばします。ひねりを入れることで伸びる部位が変わります。

背中①

背中②

背中③

 

おなか①

 

おなか②

まとめ

雨などでランニングができない場合、室内のトレーニングでランニングのパフォーマンスを上げることができます。地味なトレーニングですが継続することで効果が出てきます。地味なトレーニング程回数をこなすことに意識がいきがちです。大切なのはトレーニングの目的を理解し、鍛えたい部分を意識することです。

トレーニングのメインは「筋トレ」と「動き作り」ですが、ウォーミングアップ、クーリングダウンもしっかりと行いましょう。

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しゅうぞう

しゅうぞう

現役のランニングインストラクターです。パーソナルで教えたランナーは400人以上、レッスン時間は約2000時間になります。週2回のグループレッスンも担当。ランニング学会会員です。ランナー、ランニングインストラクターとしての経験を記事に発信します。自己ベストタイムはフルマラソン2時間57分30秒(2016年)、ハーフマラソン1時間22分3秒(2018年)。