LSDをしたくない?夏こそLSDをすべき2つの理由

ランニング知識

これから暑い夏になり、走るのが嫌な季節になっていきますね。暑い時期は短時間でサッと走る人もいれば、ただでさえ走りたくないのに長時間走るLSDなんて考えられないと言う人もいます。しかし夏の時期に行うLSDは秋冬のレースシーズンに向けて非常に有効なのです。暑くて辛いでしょうが、ここで走り込む事によって走力アップにつながります。

LSDによって得られる効果

LSDはLong Slow Distanceの略で読んで字のごとく「ゆっくり長く」走るトレーニングです。即ち有酸素運動を長く続けるトレーニングです。それを行う事で得られる効果は大きなものがあります。

LSDでVO2max、全身持久力を向上が期待できる。

LSDを行う事で眠っている毛細血管が活発に働くようになり毛細血管が発達します。それによって体内を循環する血流が増加し、最大酸素摂取量(VO2max)の向上が期待されます。また、長く続ける事によって全身持久力の向上も期待できます。

LSDで脂肪を燃焼させる

LSDは有酸素運動を長時間続けるトレーニングなので、脂肪が使われます。LSDは脂肪燃焼に非常に効果的です。そのトレーニングが実際のレースでも脂肪が使われるようになり、エネルギー消耗が抑えられ、レース終盤に強くなれます。

夏こそLSDをおすすめする2つの理由

暑い夏は長時間のトレーニングを避けたいので、スピード練習等の短時間で終わるトレーニングに偏りがちです。しかし、夏の走り込みが秋以降のレースシーズンに左右されるのです。6月から8月にかけてはレースが少ないので、スタミナ強化期間と位置付けされています。実際にプロのマラソンランナー、実業団、箱根駅伝を目指す大学生も夏の合宿は走り込みを中心に行っています。

秋冬シーズンの為に、夏はじっくりと土台を作る

夏にペース走をしても、パフォーマンスが上がらない事は言うまでもありません。しかし夏が終わって秋になってから、基礎ができていない状態でペース走をしても良いパフォーマンスは得られません。したがって長距離の基礎となるスタミナをレースがない時期の夏に養成するのです。そこで夏にはLSDをして基礎となるスタミナをつけるのです。この時期に走り込むことによって、秋以降のトレーニングやレースが充実したものになるのです。

春のスピードレースで失われた長距離耐性を取り戻す

春シーズンはフルマラソンは一旦ひと段落するが、5kmや10kmレースはちらほら開催されます。また上級者レベルになると、トラックレースに参加する人も多いです。そうなると春はどうしてもスピード系のトレーニングに偏りがちになり、長距離に対する耐性が低下していきます。

トラックレースも6月が終わった所でひと段落します。そこでレースが行われないうちにスピード系のトレーニングで低下した長距離耐性を取り戻すのに、LSDをおすすめします。走り込みなしで距離が延びる秋以降に臨んでも、途中でバテてしまいます。その為、夏はしっかりと走り込みを行いたいです。

夏のLSDにおける注意点

これまで、夏にLSDをおすすめする理由を紹介していきました。しかし、気温が高い中での運動によるリスクがあるのは一般的に言われている通りです。そこで、そのリスクを少しでも軽減する為に注意しておきたい事を紹介していきます。

LSDは早朝スタートで行う

いくらゆっくり走るLSDとは言えども、気温が高い昼間に行うのは熱中症の危険があります。

しかも長時間強い日差しにさらされるので、更に危険性が高まります。暑い夏でも最も気温が下がる早朝スタートで行なって、少しでもリスクを軽減するようにして下さい。また帽子やサングラスを着用する等、暑さ対策も必ずしましょう。

給水はこまめにとる

暑い夏は運動時の発汗量が高いので水分補給が必須です。したがって、夏のLSDではこまめな給水を心がけて下さい。周回コースで行う場合は水飲み場がある所で行うか、テーブル等に水を入れたコップを乗せて簡易的に給水所を作ります。

往復コース等で行う時はボトルホルダー付きのポーチを着用し、いつでも給水できる状態にしておきます。また、給水がなくなった時の為に、小銭も準備しておきたいです。

決して無理はしない

いくら夏のLSDでスタミナをつけようと思っても、無理をして身体を壊しては元も子もありません。自分の身体あってのランニングですので、これ以上は走れないと感じた場合は、無理をせずにランニングを中止しましょう。そして直射日光が当たらない日陰で休むようにしましょう。

まとめ

ここまで、夏にLSDを行いたい理由を紹介しました。暑い夏のランニングは危険が伴いますが、ここで注意してしっかりと走り込む事が、秋以降に良い結果として現れてきます。夏を乗り越えて、秋にみんなで笑いましょう。

The following two tabs change content below.