2018-19年度のマラソンシーズンも一息つきまして、目標達成に喜んだ方、記録が更新できず悔しい思いをした方、すでに次回のターゲットレースを定めた方、今尚怪我や疲労を抱えている方と様々だと思いますが、みなさまお疲れ様でした。
私は今シーズン、2回目と3回目のフルマラソンを走りまして、その2回ともに目標タイムをクリアしました!まずは2回目のマラソンでサブ4を達成したその軌跡を皆さんにシェアしたいと思います。
初めてのフルマラソンの苦い思い出
自分の甘さ全開
そう、まずは今回のフルマラソンが初めてではないというのがポイントです。3年前の2016年に友人の誘いに軽々しく乗ってしまい、千葉県館山市で開催される若潮マラソンに出ました。
この時の失敗こそが、今の目標達成に大きく寄与している本当に思います。
甘い気持ちでエントリーし、甘い練習しかやってない中でレースに挑み、4時間30分くらいでフィニッシュできればと言いながら、頭の中では「もしかしてサブ4も達成してしまうのでは?」と安易に希望を持っていました。
初マラソン時の練習量とレベル
学生時代は運動部だったのと学校の行事で強歩大会的な事もあったので、その延長だろうという意識でした。レース前には最長でも13kmまでしか走ったことしかなく、しかも11kmを越えると足腿の付け根が痛くなりだすという自分の限界地点がありました。それでもレース本番ではちょっと苦しい思いをすれば完走できるだろうと思ってました。
練習内容の記録を振り返ると、6-7kmを6’20秒/kmで走ってます。11kmだと8’30秒/kmになってますね。
<練習量>
- 1月 90km
- 12月 108km
- 11月 115km
- 10月 35km
6-7kmを6’20/km、11-13kmを8’30/km程度のペース
初マラソンの様子、そして失敗
シューズもウェア上下もマラソン用のものを新調。レース当日は気持ちの良い冬晴れで房総特有の春の訪れさえ感じることができる穏やかさで、絶好のマラソン日和でした。
そんな中サブ4狙いの友人と併走することにして、最初のハーフをなんと!5’50秒/kmで飛ばしてるんです!自分最高のレース展開でしたが、その後の給食所でパンを食べ、飴を取って止まった途端に、足が動かなくなりました。その後のラップは9’00-10’00秒/kmまで落ち、最後の3kmは12’30秒/km。
歩くよりも遅いペースです。そう、マラソンは苦しいとか辛いではなかったんです、痛いんです!
まさかのフルマラソン再挑戦表明と少しの変化
フルマラソン再挑戦を表明
初マラソンの”痛い”経験から、2度と走らない、もし走るなら10kmとかハーフ!と決めていました。2年9ヶ月という月日が“痛さ”を忘れさせてくれたのでしょうか。人は勝てない自分を簡単には受け入れられないのでしょうか。
もしくは勝てる自分を知ってるから挑戦するのでしょうか。
1回目との違い
あの“痛さ”を知ってるからこそ、2回目にはエントリー時から変化がありました。
今度は自分から友達を誘って巻き込んだのです。1回目は”巻き込まれ”ました。そして2回目は”巻き込み”ました。これは大きな違いで、ポジティブな変化です。自分主導になることによって、自分からマラソンの情報を収集したり、それを一緒に走る友達にシェアして鼓舞したり、一方で友達には負けたくないという気持ちも出てくるので練習に励むようになりました。
そう、マラソンをちゃんと自分ごと化できていて、自主性も出てきたのです。これはチーム練習やグループ30km走など、後々非常に大きな効果を生んで行きます。
トレーニング内容の進化
“適当ラン”からの卒業
今までの練習は適当な距離を適当なスピードで走ってました。大体3.5km程度を5’50秒/kmくらいのスピードでした。キロ6分以下で走れ始めたという感触を楽しみながら、一方で前回の13kmの壁を越えるという課題も持っていました。
そんな矢先にとあるマラソンに詳しい方から人生で初めてマラソンに関するアドバイスをもらいました。
人生初のマラソンアドバイス
“サブ4を目指すなら毎日5kmは走った方がいい”。
これが私がもらった人生初めてのマラソンに関するアドバイスでした。これが私にとって練習量の目安となりました。「月150km走ればサブ4を達成できる!」という言い換えもできると思ってました。そして次にペースの話になりました。
サブ4を達成するためには、1kmを5分41秒以下で走らなければなりません。ランナーの方には当たり前のことですが、私はこの時初めて”ペース”というものを自分ごと化しました。レースまで残り6週間の段階です。今走ってるスピードより少し速いけど、走れなくはない!
ランナーへと変貌
「毎日5km」「ペース5’41秒/km」この2つが私をランナーへと変貌させてくれました。
毎日のトレーニングが「5kmを5’41秒/km以下で走る」という目標ができました。
こうなると次の進化も早い。この5’41秒/kmというペースでいかに長く走り、最終的に42.195km持続させるかを考え、その方法を編み出さなければとなりました。
サブ4を達成したトレーニングメニュー
いかに42.195kmを5’41秒/km以下のペースで楽に走れるようになるかという事で、まずは、1km、5km、10kmのベスト記録を更新することをやり始めました。それが5’41秒/kmというペースを越えるスピードなので、いわゆるスピード練習も兼ねていました。
<トレーニングメニュー>
- 1km、5km、10kmのタイムトライアル
- 100mダッシュ
- 400mインターバル
- ファルトレック
ファルトレックは、私の場合は毎日の5kmランをカスタマイズして、最初の1kmはウォームアップとして普通に5’41秒/kmで走り、次の3kmは60秒間を全力に近いスピードで走り、次の60秒間はジョグを交互に繰り返し、最後の1kmはまた5’41秒/kmで走るという形にしました。
その成果は徐々に出始め、5’35秒/km, 5’30秒/km, 5’20秒/kmと無理しないで気持ち良く走れるペースが上がり始めました。5’24/秒kmあたりで1度壁に当たりましたが、最終的には5’06秒/kmくらいのスピードを身体に染み込ませることができました。
サブ4を達成したトレーニング量
去年2018年の4月から月100km程度を目安に適当に走ってました。暑い時期に汗をかいて走るのが好きなので、6月から距離が少し伸びていますね。レースにエントリーしたのが、10月中旬なのでそこから一気に距離が伸びてますね。
- 12月 74km
- 1月 73km
- 2月 38km
- 3月 52km
- 4月 93km
- 5月 90km
- 6月 122km
- 7月 117km
- 8月 103km
- 9月 99km
- 10月 178km
- 11月 226km
レース前3ヶ月の合計は503km。1ヶ月平均167kmです。
トレーニング以外でも進化
減量もタイムを縮める戦法の1つ
目標があるからには全方位でやらなければ。ということで減量でもタイムを削り出す作戦も取りました。私のダイエットはカロリー制限。
79kgから目標体重の72kgまで見事7キロの減量に成功しました。定説の1kg3分の計算だと、21分を叩き出したことになりますね。
知識でもタイムを縮めることができる
42kmの長丁場では専門知識が大活躍します。
ペース配分
フラットペース(平均)、ポジティブペース(前速後遅型)、ネガティブペース(前遅後速型)と3つあり、私は前半で貯金を作るポジティブペースを採用しました。
給水
全部の給水ポイントは必ず寄って給水することが大事と知りました。
苦しい時こそ腕で走る
前半から腕をリラックスさせるために、適宜腕をぶらぶらさせて、硬直を取ってあげること。後半の走りへの準備でもあります。
事前にコース特徴を把握し、対策を練る。
私が走ったコースは35km地点に登り坂があり、そこを越えると長く緩やかな下りだったので、35kmまでである程度出し切り、下りが始まったら雪崩れ込む作戦を立てました。
エネルギージェルは超大切。
10kmごとに1つ、合計4つ。プラス攣り対策の合計5つを持ちました。結果的にはもう1つ有った方が良かったです。後半体力切れました。
自分の得意なことを把握する
これが意外と大事で、登り坂が好きとか下りが得意とか、景色を見てれば辛さを忘れる、人を追い掛けてるといつの間にか距離が稼げてる、などは大きな武器になり、目標達成を後押ししてくれます。
レース本番
否が応でも気持ちは高ぶり、前日は一睡もできませんでした。そしてレースでは充電が切れないようにと細かく設定しすぎたApple Watchが起動せず、レースペースを正確に測ることができない始末となりました。
なので、自分の感覚を信じて、とにかく突っ込んで行くしかないと最初から飛ばして行きました。
結果、3時間38分15秒!
減量した分の21分がサブ4から引かれた感じのタイムとなって、ある意味定説の検証にもなったかなと思いつつ、無事サブ4を達成できました!
C-DISHES2020
最新記事 by C-DISHES2020 (全て見る)
- これまでのサブ4が限界だった私が2019年の極寒の東京マラソンでサブ3.5を達成した際の対策と練習方法 - 2019年4月21日
- マラソンは2回目で飛躍できる!初マラソンのサブ6から2回目でサブ4を達成した私の取り組み方 - 2019年4月21日