飲酒後のランニングが危険な4つの理由

ランニング知識

飲酒はランニングに少なからず影響を与えます。一歩間違えれば身体にとって非常に危険なものです。そこで飲酒後のランニングがどれだけ危険であるかを紹介します。

アルコールの分解過程

体内に摂取されたアルコールは、胃や小腸上部で吸収されて肝臓に運ばれます。そして肝臓で酸化されてアセトアルデヒドと言う有毒な物質になります。このアセトアルデヒドが二日酔いや悪酔いの原因になります。

アセトアルデヒドは肝臓で酢酸に酸化され、血液中を伝って筋肉や臓器に運ばれて最終的に炭酸ガスと水になります。それがいわゆる酔いから醒めた状態です。意外にもその状態になるまでかなり時間がかかります。

一般的に酒に強い弱いの指標は、肝臓でアルコールをアセトアルデヒドから酢酸に分解される速度が速いか遅いかになります。

参考画像

飲酒後に走ったらどうなるか?飲酒後のランニングが危険な4つの理由

飲酒後にランニングをしたらどうなるのか?

  1. 脱水症状になる
  2. アルコールの分解が遅くなる
  3. 心臓に負担がかかる
  4. 思わぬ事故につながる

これだけの危険があるのです。次にどのように危険なのかをもう少し詳しくお話します。

脱水症状になる

アルコールが肝臓で分解させるのには水分が必要です。また、アルコールは利尿作用があり、摂取した以上の水分が尿として排出されます。実はアルコールを飲んだ後は脱水症状に近い状態です。二日酔いの時にやたらと水を飲みたくなるのはその理由からです。そんな状態でランニングをすると更に水分を消費してしまうので非常に危険なのは容易に想像がつきます。二日酔いの時にランニングで汗をかいてアルコールを抜こうとする人もいるけど、はっきり言って逆効果です。最悪の場合は死にも繋がります。危険なのでそんな状態で走るのはおすすめできません。

アルコール分解速度が遅くなる

アルコールの分解もランニングにも多くの血液が必要です。アルコールを分解させている時には肝臓に血液が集まります。そんな状態でランニングを行えば、筋肉にも血液を送り込まなければならなくなり、結果、肝臓に血液が行きわたらなくなるので、アルコール分解速度が遅くなります。そうなるとアルコールがなかなか抜けなくなるので、二日酔いが起こりやすくなります。二日酔いが続くと疲労感も増してきます。そうなるとだんだんと走る意欲がなくなってきます。

心臓に負担がかかる

アルコールの分解に血液が必要であることは先に述べた通りです。したがって酒を飲むとたくさんの血液を循環させる為に心拍数が上がります。皆様も酒を飲んだ時にやたらと脈が早くなった経験があるでしょう。そんな状態でランニングをすると、更に心拍数が上がるので、心臓に大きな負担がかかります。すると不整脈、心房細動、最悪の場合は心不全を起こす危険性があります。したがって飲酒後のランニングは避けるべきです。

酔いを醒まそうとして、飲酒後に風呂に入ろうとしている方もいるでしょうが、入浴は心臓に負荷をかけるのでそれも危険です。たまに泥酔者お断りの銭湯を見かけますが、他人への迷惑だけでなく、自分の健康への影響があるのが理由です。

思わぬ事故につながる

過度にアルコールを摂取すると、判断力が低下し、路面の障害物等に気付きにくくなります。そんな状態でランニングをすると思わぬ事故につながりかねません。言ってみれば飲酒運転と同じです。また平衡感覚も乱れてくるので、バランスを崩して転倒し大けがにつながる事もあります。したがって酔っている状態でのランニングは非常に危険です。絶対に避けるようにしましょう。

飲酒後はどれくらい時間をおいた後ランニングしてもよい?

これまで飲酒後のランニングの危険性について紹介しました。それではランニングをするには飲酒後どれくらい時間をおけば問題ないのでしょうか?。飲酒運転等では5~6時間は酒が残っていると言われていますが、それが正しいのかを検証しながら説明します。

350mlビール1缶のアルコールが抜けるのに2時間20分

これから酒を飲んでからアルコールが抜けるまでの計算方法を紹介します。

1時間当たりのアルコール分解量とアルコールグラム数の計算式

自分の身体からアルコールが抜けるまでの時間(アルコール分解量)は下の式で計算されます。

1時間当たりのアルコール分解量(g)=体重(kg)×0.1

例えば体重60kgの人では60×0.1=6(g)となります。

次に飲んだお酒のアルコールグラム数の計算は下の式になります。

アルコールグラム数(g)=飲んだ量(ml)×アルコール度数(%)×0.8

例えばアルコール度数5%、350mlのビール1缶では350×5%×0.8=14(g)となります。

350mlのビール1缶分のアルコールを分解するのにかかる時間

以上の計算式で出された数値からすると、350mlのビール1缶分を分解するのにかかる時間は14/6=2.3333….。約2時間20分かかる計算になります。

他の酒ではどうなるのか?

他の酒での計算結果は下記の通りです。

日本酒1合(180ml)15%・・・3時間36分

焼酎1杯(100ml)25%・・・3時間20分

ウイスキー1杯(80ml)40%・・・4時間15分

ワイン1杯(125ml)12%・・・1時間40分

たった1本、1杯でも予想以上にかかっています。ただこれはあくまで目安の数式で個人差があります。お酒が強い人は短くなり、弱い人は長くなります。

飲みすぎた翌日の朝ランニングはできるだけ避ける

先に述べた通りに、ビール1缶でもアルコール分解に2時間弱はかかります。飲み過ぎた場合、例えば夜10時まででビール3缶飲んだ場合、7〜8時間はアルコールが抜けていない状態になります。そうなると翌朝に二日酔いになるのは言うまでもありませんね。

二日酔いは体内に有毒なアセトアルデヒドがまだ残っている状態。そうなると飲み過ぎた翌日の朝、二日酔いの状態でのランニングは避けるべきです。内臓疾患のリスクが大きく、最悪ランニングができなくなるかも知れません。だから二日酔いの場合は無理に走らずに大人しく休んで、醒めた後で走りましょう。

まとめ

以上、飲酒後のランニングの危険性についてお話しました。どれだけ危険であるのかがお分かりいただけた事でしょう。

ランニング後のお酒は美味しいですし、それを目的に走っている方も多いでしょう。しかし度が過ぎれば健康を害しますので、節度をもって飲みましょう。

「飲んだら乗るな!」「飲んだら走るな!」

肝に銘じておきましょう。