女性には避けて通れない生理の問題。ジョギング練習は勿論、大会が重なってくる、となると憂鬱な気分になりますよね。
程度の重い人だと軽いものにできないか、と考えるものです。私もいつも寝込んでしまうほどの問題でしたが、仕事が楽にできるようになり、徐々にジョギング、ウォーキングが可能になりました。
この記事では、生理中、激しいトレーニングを避けるべき理由、軽いジョギングならメリットになる、ピルの使用経験をまとめました。
生理中、激しいトレーニングを避けるべき理由
生理中にジョギングをしても、特に問題はないと言われています。しかし、生理中は出血を起こしている状態のため貧血傾向にあるというのは事実です。一時的な症状であれば「虚血性貧血」ということになりますが、経血量が多いと、次のような状態を引き起こす恐れがあります。
- ジョギングの度に、めまいや立ちくらみなどを繰り返す場合には鉄欠乏性貧血を疑おう
- 貧血によるパフォーマンスへの影響
1.ジョギングに度に、めまいや立ちくらみを繰り返す場合には鉄欠乏性貧血を疑おう
貧血にも種類が多くありますが、ランナーは鉄欠乏性貧血を引き起こす事が多くあります。特に女性は、月経による出血で鉄を喪失しやすい環境にあるため、男性ランナーよりも鉄欠乏性貧血を引き起こしやすくなります。
特にランナーに限らずアスリートは、一般の人よりも鉄の排出が多く、需要も多くなります。
よって、生理中は激しいトレーニングは避けるべきですし、症状が一過性のものでなければ、一度受診し、きちんと検査を受けておくことをおすすめします。
2.貧血によるパフォーマンスへの影響
生理中のジョギングは、貧血によってパフォーマンスは下がります。いつもできていることが思うようにこなせない、という事がよく起こり得ます。
ジョギングは有酸素運動なので、体は酸素を必要とします。普段なら脳や筋肉に酸素を運ぶべき血液が、生理中は子宮に多くおくられることになります。すると、貧血に伴って症状が出たり、パフォーマンスが低下する、ということにつながるのです。
軽いジョギングならメリットになる
生理中の激しいジョギング、トレーニングは体に負担が大きくなり、体調を崩しやすくなります。しかし、軽いジョギングやトレーニングであれば、下記のような効果が期待できると言われています。
- 生理痛を軽減させる効果がある
- 心身のリフレッシュ効果が期待できる
1.生理痛を軽減させる効果がある
軽いジョギングにより、生理痛を軽減させる効果があると言われています。ジョギングをすると、全身に血液が流れるようになります。
すると、体が温められるので、生理痛を軽減できる、という循環です。
2.心身のリフレッシュ効果が期待できる
軽いジョギングにより、心身のリフレッシュ効果が期待できると言われています。
生理中は、どうしても気分が落ち込みやすくなります。ジョギングによって、生理中独特の精神面に良い影響を与えることができるのです。経血量が多くない時を見計らって軽いジョギングでリフレッシュしましょう。
大会と重なる時、症状が重い場合には、低用量ピルを試すのもあり。~私の投薬経験から~
ピルの投薬と聞くと、まだ抵抗のある人もいるのではないでしょうか。しかし、生理の症状が重い時、大会の時などは投薬なしではジョギングに不利になるのも事実です。
欧米女性アスリートでは、8割の人がピルを使用している、という報告もあります。
パフォーマンスに影響が出るのでは、という心配もあるようですが、ピルの種類も多岐に渡り、それぞれ服薬するピルも異なるために今のところ明確にはなっていません。
ピルを投薬するとことによるドーピングへの心配も下記のような記載があるので、心配には及びません。
「オリンピックなど、世界的な競技大会でのドーピングに関しては、世界アンチ・ドー ピング機関(WADA)が毎年、使用が禁止・規制される薬物の一覧を発表しています。 国際大会はもちろん、日本国内の大会でもこの発表にもとづいて厳密な規制・監視 が行われています。これによると、低用量ピルのほか、月経困難症の治療に用いられる薬のほとんどは、ドーピングの規制対象ではありませんので、問題なく使用す ることができます。」
私自身もピルの投薬を受けて、10年以上になります。投薬前は、ジョギングどころか、仕事をするのも困難な状態で、家にいる時には寝込んでいることが多くありました。
しかし、投薬を続けて半年も経つ頃には、いつもと比較して80%の動きはできるようになったのでは、と記憶しています。
飲み始めは、つわりのような嘔気を伴うこともありましたが、これも徐々に収まってきます。毎日同じ時間に薬を飲むことは面倒ですが、これも習慣になれば歯磨きをすることと同じです。
何より、いつもと同等の生活、運動ができるというのは明るい気持ちになれました。大会や、旅行でも計画を立てやすくなります。経血量も、投薬前と比較すると圧倒的に少なくなります。
よく「大会と生理日がバッティングしないように」ピルを飲む、という話も聞きます。しかし、私の経験上、プロのアスリートでなければ、バッティングしても対応できる範囲の生理になる、というのがピルの大きなメリットだと言えます。
ピルの種類や病院にもよりますが、費用は月に2000〜3000円です。「またジョギングができないのか」と悩むくらいなら、試してみる価値は大きくあるのではないでしょうか。
最後に
①生理中は思うようなパフォーマンスができないこともあります。体調を優先して、激しいトレーニングは避けた方が無難でしょう。
②軽いジョギングであれば、生理痛を軽減させる効果、心身のリフレッシュ効果が期待できます。
③大会と重なる時、症状が重い時にはピルを試してみてもよいでしょう。月2000円~3000円で軽いものになることが期待できます。
生理中は、自分の気持ちに正直に動くようにするのが1番です。憂鬱な問題ほど、専門機関に相談してみましょう。案外簡単に片付くことがあるかもしれませんよ。
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