マラソン完走に向けて練習しているあなた、マラソンの記録をさらに伸ばしたいあなた、体調はいかがですか？
日々の練習を継続できるようになったら、次第に気になってくるのが体重です。
おそらく『もっと絞りたい』と思っているのではないでしょうか。
そこで、手っ取り早い方法として近年多くのランナーも取り入れているのが糖質制限です。
フルマラソンを2時間42分で走り、全国駅伝で区間賞を取り、1000人以上のランナーを指導してきた私ももちろん糖質制限を実践しました。
私自身、そして指導したランナーが糖質制限を実践して、実際にどうだったのか、お話しします。
糖質制限すると体重が落ちる！
糖質制限をすると体重が落ちます。誰でも落ちます。
そして、体重が減ったために数日間は調子がいいのです。
楽にスピードを出せるようになります。
『これはいい！』
と調子に乗って糖質制限を続けていました。
減ったのは水分だった・・・
糖質（炭水化物）を摂ると、体内に貯めておくためにたくさんの水分と結合します。
パン・ご飯・麺類をたくさん食べると、すぐに太ってしまうのはこのためです。
反対に、これらの食品の摂取を抑えると、体重が減ります。
カロリーを抑えたからと言うよりは、水分が身体から抜けてしまったために体重が落ちていたのです。
体脂肪は減らない、減るのは・・・
糖質を摂らなくなった結果、体内の糖質が減ります。
当然、エネルギーが足りなくなるのですが・・・
『やった！体脂肪が減るじゃん』
と思った方、残念でした。実は、、
糖質制限でエネルギーが足りなくなったら、あなたの筋肉を分解してエネルギーに変えてしまうのです。
筋力が落ちるのは最悪
糖質制限を始めて数日は、なんだかスッキリします。
頭のもやがとれるというか、爽快な気分です。
しかし、1週間もすると身体がフワフワし始めます。
2週間、3週間と続けると、身体に力が入りません。
エネルギーが足りない感じは実感していましたが、後から考えると筋力が低下していたのですね。
脱水症状
糖質制限をすることで、水分を失います。
しかし、当時はそのような情報を知らないまま実践していました。
糖質制限を推奨している人たちも、その危険性については触れていませんでした。
風邪かな？
真夏に、糖質制限を行っていた私は、いつも通りハードな練習を実践していました。
練習が終わって、自宅ですごしていたら、身体のだるさを感じるようになります。
『風邪ひいたかな？』
と思って、市販の風邪薬を飲んで休むことにしました。
水さえ飲めない
水分補給の重要性は知っていましたから、水分をこまめに摂りながらベッドに伏します。
熱を測ってみると39度。
危険です。
次第に水分を摂っても戻すようになりました。
やがて手足がしびれ、呼吸も浅くなります。
救急搬送
身の危険を察知した家族が救急車を呼んでくれました。
病院では、『熱中症』だと診断されました。
普通が一番
自己流の糖質制限がこのような事態を招いたことは承知の上です。
しかし、糖質制限を辞めてからは、またトレーニングの強度を上げられるようになりました。
みんな同じプロセスを辿る
私が指導していたランナーも、複数のランナーが糖質制限を実践していました。
みんな同じようなプロセスを辿っています。
糖質制限をしながらトレーニングを行った結果
- すぐに体重が減る
- 調子が良くなる、スピードも出やすくなる
- 身体がフワフワする、力が入らなくなる
- 体調不良を起こす（フラフラするなど）
- 元に戻すと元気になる
糖質制限は推奨したわけではなく、自主的に取り組まれた結果です。
しかし、取り組まれた方のほとんどが、同じような経緯を辿りました。
やはり、今まで通りの食事が一番です。
ウルトラマラソンならOK？
フルマラソン以下のランナー（5㎞～42.195㎞）は、スピード練習が必用です。
スピード練習を行う場合、エネルギー源として糖質が必要になります。
わが身を実験台にさらした結果、糖質を摂った方がトレーニング効果を得られることが分かりました。
しかし、ゆっくり長く走るウルトラマラソンならば、糖質制限の効果はあるでしょう。
まとめ
以上、
- 糖質制限すると体重が落ちる！
- 脱水症状
- 普通が一番
について述べさせて頂きました。
糖質制限は、大変な盛り上がりを見せました。
医学界からも賛否両論出ている話題です。
私は、医学的見地から深く申し上げることはできませんが、わずかばかりの経験から、マラソンランナーには糖質制限は必要ないという結論を出させて頂きました。
私や、私が指導したランナーの経験が少しでも参考になれば幸いです。
maasa
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