ミズノウエブソニックのの低ドロップ特性を活かしたトレーニング方法

ランニンググッズ

ウエーブソニックはミズノのランニングシューズです。部活のトレーニングシューズとして発売されています。値段が安く、耐久性に優れているので毎日のようにトレーニングをしている部活に適しています。ウエーブソニックはランニングのトレーニングにも使えるシューズです。

ウエーブソニックの低ドロップ、低反発はランナーに必要な重心移動とミッドフット着地の感覚を身につけるために適しています。ウエーブソニックを使って効率的なランニングフォームを身につけましょう。

ウエーブソニックはどんなシューズ?

ウエーブソニックはフルマラソン向けのシューズではありません。中高生が部活で使う用に作られています。フルマラソンはウエーブソニック本来のフィールドではありませんが、フルマラソンのトレーニング用シューズとして威力を発揮します

  1. 中高生の部活用
  2. ドロップが小さい
  3. ミズノウエーブが中足部にしか入っていない
  4. ソールの反発が少なく感じる
  5. ミズノでは珍しいフラットソール

中高生の部活用

ミズノはウエーブソニックを中高生の部活用ランニングシューズとして販売しています。低価格で耐久性が高いのが特徴です。27cmサイズの片方が215gですので軽量シューズです。

ドロップが小さい

ドロップとはシューズの前足部と踵部の高さの差です。ドロップが適度にあると重心を前に移しやすく走りやすいです。ミズノの初心者用ランニングシューズのミズノウエーブライダーはドロップが12mm。中級者用のウエーブエアロは8mm、上級者用のウエーブエンペラーも8mmです。

ウエーブソニックのドロップは4mmと、とても小さいです

ミズノウエーブが中足部にしか入っていない

ミズノウェーブとはミズノのシューズに使われている衝撃吸収技術です。多くのミズノのランニングシューズは中足部から踵のミッドソール部分にミズノウェーブが入っています。踵着地になりやすい初心者ランナーに対応したシューズにするためです。

ウエーブソニックはミズノウェーブが中足部にしか入っていません。ミズノシューズに慣れたランナーにとって、踵部分にミズノウェーブが入っていないと違和感を感じます

ソールの反発が少なく感じる

ウエーブソニックのソールは前足部が17mm、踵部分が21mmで特に薄いソールではありません。履いて走ってみるとソールからの反発が少なく感じます。これはミズノウェーブが中足部を中心に入って、ドロップが小さいためです。

ミズノでは珍しいフラットソール

ウエーブソニックはミズノでは珍しいフラットソールが採用されています。ミズノのランニングシューズは踵部分と前中足部が別々になっているセパレートソールが主流です。フラットソールは前足部、中足部、踵部が一体になっています。足裏全体で安定した着地がしやいソールです。

ランナーのフォーム作りに最適

中高生の部活用に作られたウエーブソニックですが、フルマラソンのタイムアップを目指す中級、上級ランナーのトレーニング用シューズとして使えるシューズです

  1. ミッドソールの反発が少ないのが良い
  2. ドロップが小さいので重心移動の感覚を得やすい
  3. ミッドフット着地が走りやすい
  4. 良いフォームを習得するために良い

ミッドソールの反発が少ないのが良い

フルマラソン向けシューズに慣れたランナーは、ウエーブソニックの反発性、クッション性が少なく感じます。このシューズで上手く走るには身体を上手く使って重心移動を意識することになります

ドロップが小さいので重心移動の感覚を得やすい

ドロップが小さい点も重心移動の習得に役立ちます。ドロップが適度にある方が着地してから前足部への重心移動がしやすいです。ドロップの小さいシューズでは重心移動を意識して行なう感覚を掴みやすいのです。

ミッドフット着地が走りやすい

ウエーブソニックはミズノウェーブが中足部を中心に入っています。着地を踵から入るヒールストライクではミズノウェーブの着地感覚を得られません。中足部からの着地が上手くできると、ミズノウェーブの安定した着地感覚を感じられます

ウエーブソニックはミッドフット着地が出来ているかを判断するツールとして利用できます

良いフォームを習得するために良い

ウエーブソニックには中級者、上級者がマスターしたい「ミッドフット着地」「重心移動」を使うランニングフォームの習得に適したシューズです。良いフォームをマスターしてから、ミッドソールに反発力があるシューズで走ると以前よりも楽にスピードが出せるようになります。

ウエーブソニックの効果的な使い方

ウエーブソニックを使って、フルマラソン向けの効率的なフォームを身につけていきましょうシューズによる走る感覚の違いを意識することはランニングシューズを上手く使うヒントになります

  1. ジョグでいつも使っているシューズとの違いを感じる
  2. 着地ポイントを身体の下に意識してミッドフット着地を感じる
  3. シューズの反発力を使わない重心移動を活かした走りをする
  4. どうすればスピードが出るか試行錯誤する
  5. 普段のシューズに戻し反発力と重心移動を組み合わせて走る

ジョグでいつも使っているシューズとの違いを感じる

シューズの違いによる感覚の違いを感じることは大切です。感覚を磨くとより良いシューズの使い方が分かります。まず歩いてみましょう。ドロップが小さいので違和感を感じるかも知れません

違和感を感じることは大切です。少し歩いたらジョグをして感覚を確かめてください

着地ポイントを身体の下に意識してミッドフット着地を感じる

ミッドフット着地のコツは着地ポイントを身体の下にすることです。着地を踵からドンと入るのではなく、踵から入りそうなところで1テンポ遅らせて、身体の下に着地するとミッドフット着地になります

ウエーブソニックを履いてミッドフット着地が出来ると安定した着地感覚が得られます。

シューズの反発力を使わない重心移動を活かした走りをする

ウエーブソニックを初めて履いたとき、スピードが出し難いと感じたランナーがいるかも知れません。シューズの反発力に頼って走っていたランナー程、スピードが出ないと感じやすいです。

反発力ではなく重心移動を意識してみましょうミッドフット着地から身体が前に倒れる感覚を上手く使います

どうすればスピードが出るか試行錯誤する

ウエーブソニックに慣れてきたら、どうすればスピードが出るかを試してみましょう。ウエーブソニックは機能を削ったシューズと言えます。機能が減った分、自分の身体の動きで推進力を作り出す必要があります

ピッチを上げて足の動きだけでスピードを出すのではなく、体幹を上手く使います。体幹全体を大きな動きで使ってみます。体幹を使う感覚が身に付いたら動き小さくしていきます。体幹全体を使いながら小さく鋭くリズムよく動かします

普段のシューズに戻し、シューズの反発力と重心移動を組み合わせて走る

ウエーブソニックを履いてミッドフット着地、重心移動の感覚が掴めたら、普段のランニングシューズと履き比べてみると良いです。ミッドフット着地、重心移動、シューズの反発力が上手くかみ合うと今まで以上のランニングパフォーマンスが出てきます

まとめ

ウエーブソニックは良いランニングフォームを習得するために適したランニングシューズです。ランニングの推進力を得るには、地面からの反発力と重心移動を上手く活かすことが大事です。ウエーブソニックは重心移動を身体の動きで作り出す感覚を得やすいです。

身体への負担が少なくブレーキが掛かり難いミッドフット着地を習得するためにも役立つシューズです。

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しゅうぞう

しゅうぞう

現役のランニングインストラクターです。パーソナルで教えたランナーは400人以上、レッスン時間は約2000時間になります。週2回のグループレッスンも担当。ランニング学会会員です。ランナー、ランニングインストラクターとしての経験を記事に発信します。自己ベストタイムはフルマラソン2時間57分30秒(2016年)、ハーフマラソン1時間22分3秒(2018年)。