運動をした後は、汗をかくのでシャワーやお風呂に入りたくなりますよね。ベタベタするだけでなく、匂いのもとにもなり得るので「できるだけ早く」という気持ちになってしまいます。
しかし、運動後の経過時間によってお風呂の効果が変わるものであったならどうでしょう?お風呂のタイミングだけでなく、温度や時間なども気になってきませんか?
自分の運動リズムに合った入浴方法を見つけることで、お風呂がより効果的なものになりますよ。ただ、汗を流すためだけでなく、体に優しいお風呂タイムにしていきましょう。
運動後のお風呂効果、運動後に効果的な入浴温度、時間、運動後のお風呂とシャワー浴、交互浴についてまとめました。
運動後のお風呂効果
運動後にお風呂に入ることによって次のような効果がありますよ。
- 血液循環の向上
- 浮力によるリラックス効果
- 体臭の抑制効果が期待できる
1.血液循環の向上
お風呂の水圧によって、血液循環が促されますよ。お風呂に入ることによって、体があたたまることと、水圧というダブル効果のお陰です。
血液循環が改善されることで、老廃物もスムーズに排出されます。ランニング後などの疲労回復には最適ですね。シャワー浴だけでは、この効果は下がるようですよ。
2.浮力によるリラックス効果
水の中では、浮力が生じるのでリラックス効果が得られますよ。
お風呂の中では、体重が10分の1まて軽くなります。これにより関節、筋肉が、体重の重みを感じることがなくなるので全身がリラックス状態になります。
3.体臭の抑制効果が期待できる
運動後にお風呂に入ることによって、体臭の抑制効果が期待できますよ。
汗のニオイのもとになるのは、アンモニア成分です。このアンモニア成分は、運動後に溜まる乳酸という疲労物質が関わっています。お風呂に入ることによって、体内に溜まった乳酸も排出できるので体臭を抑えることができる、というわけです。
また、お風呂は皮脂の分泌を抑える効果もあるので、結果として体臭を抑制することにつながります。
運動後に効果的な入浴温度は40度、時間は10~15分
お風呂の温度設定は、人によっても前後しますが、40度くらいが適当と言われています。少し低い38度程度だと保温効果が十分ではありません。逆に少し高めの42度程度になると、体に負担が大きくなります。
時間は10〜15分が適当です。10分未満だと体は十分に温まりません。15分以上お風呂に浸かっていると、今度は体に必要な成分まで流れてしまって、肌の乾燥などの原因になります。
運動後すぐのお風呂は控えて。シャワー浴は〇。
運動後、すぐにお風呂に入ることは控えた方がいいでしょう。脂肪燃焼効果が下がるからです。
脂肪燃焼に働く「リパーゼ」という酵素があります。リパーゼは筋肉温度が低いとき、高すぎるときに働きが鈍くなり、運動後の30分は休んでいても脂肪が分解されている時間帯です。
お風呂に入ることによって、筋肉温度が高くなるので、リパーゼの働きは鈍くなってしまいますよ。最低でも運動後30分は体を休めて、筋肉温度が自然に下がるのを待ちましょう。
一方、汗を流す程度のシャワーなら脂肪燃焼効果を下げることはありません。筋肉の中まで温める、ということはないからです。運動後、気になるようなら軽く汗を流す程度に留めて、時間を置いてからお風呂に入るようにしましょう。
運動後の銭湯を利用してみよう。交互浴が疲労回復に効果的な理由
お風呂が運動後に効果があることは分かっていただけたと思います。ここでは、さらに効果が高いと言われている交互浴について説明しますよ。
交互浴は、その効果によりコンディショニング法としてスポーツ選手も取り入れているほどです。時間や回数は様々な方法がありますが、一例を説明していきます。
交互浴のメリット
交互浴には次のようなメリットが挙げられます。
- 自律神経が整う。
- 疲労回復
- 冷え性の改善
- 美肌効果が期待できる。
- 眠りの質が高くなる。
1.自律神経が整う
交互浴によって自律神経が整うことが期待されます。自律神経は、やる気がみなぎる交感神経と、リラックスできる副交感神経から成り立っています。この切り替えがうまくいかなくなると自律神経が乱れる、ということになります。
交互浴によって、お風呂で温まると副交感神経が活発になり、水風呂で冷えることで交感神経が活発になりますよ。交互浴がスイッチ切り替え訓練となって、自律神経が整うことが期待されるわけです。
2.疲労回復
交互浴によって、お風呂以上の疲労回復効果が期待できます。交互浴は、温まることと冷やすことを繰り返し行うので、血管の拡張と収縮を繰り返することとなります。
これによって、血行が良くなるので、疲労物質も血液に乗って排出することができる、という仕組みです。
3.冷え性の改善
交互浴をすることで冷え性の改善も期待できます。上で述べたように血行が良くなるためです。血管の末端まで血液がスムーズに流れることになるので、冷え性も改善される、という仕組みです。
4.美肌効果が期待できる
交互浴によって、美肌効果も期待できますよ。上で述べた血行が良くなることに加えて、自律神経が整い、新陳代謝も促されるという複数の理由が挙げられます。
運動によってのストレス解消、という理由もありますね。
5.眠りの質が高くなる
交互浴によって自律神経が整うので、眠りの質が高くなります。自律神経が整えば、交感神経、副交感神経の切り替えがうまくいきます。
また、交互浴によって適度な疲労感を得られるために、ストンと眠れるようになりますよ。
交互浴の方法
①42℃のお湯で2〜3分浸かる。
②18℃の水風呂で2〜3分浸かる。
③①.②を3〜5回繰り返す。
④最後は水風呂で終える。
最後に
①運動後にお風呂に入ることによって、血液循環の向上、浮力によるリラックス効果、体臭抑制効果が期待できますよ。
②運動後に効果的な入浴温度は40度、時間は10〜15分です。
③運動後すぐにお風呂は脂肪燃焼効果が下がるので控えて、シャワー浴に留めましょう。
④運動後の交互浴によって、さらに効果を高めることが期待できます。
たかがお風呂、されどお風呂。毎日入るものなら、効果的なものにしたいですよね。パフォーマンスが向上してきたなら、お風呂の効果もあるかもしれませんよ。
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