- フルマラソンを初めて走る初心者ランナーに向けた記事「フルマラソン初心者が完走するためのランニングトレーニング方法」の「春編」「夏編」に続いて「秋編」です。ランナーとして初めて体験する夏の暑さは厳しかったでしょうか。
秋は涼しくなり、夏に頑張ったランナーには走るのが楽に感じます。秋は冬のランニングシーズンに向けて、走る距離を増やしてゆく大切な時期です。12月には20㎞を走れるようにしましょう。途中で休憩を多く入れながら楽しく走るマラニックも有効なトレーニングです。
今回は来年3月のフルマラソンに向けた10月、11月、12月のトレーニングです。
改めてフルマラソン完走を意識する
3月のフルマラソンまで半年です。今までの半年はランニングのベース作りで、これからの半年がフルマラソン完走へのトレーニングです。順調にトレーニング積めている方は10kmをある程度の余裕をもって走れるようになっているはずです。
夏の間にトレーニングが思うようにできていない方は「春編」「夏編」を参考に早めに10kmをクリアしましょう。
フルマラソン初心者が完走するためのランニングトレーニング方法(春編)
フルマラソン初心者が完走するためのランニングトレーニング方法(夏編)
10kmを走ってみる
涼しくて走りやすい日に10kmをタイムを計って走ってみましょう。速いペースで走る必要はありません。フルマラソンに向けた現状の走力の確認です。10kmをある程度余裕を持って走れればOKです。
計ったタイムは記録しておきましょう。これから秋のトレーニングで楽に走れるタイムがアップしていくでしょう。
走ると身体に痛みが出るランナーは早目に対策
走ると脚や身体に痛みが出るランナーは、これから距離を伸ばしていくには不安です。早目に対策をします。
- 信頼できるパーソナルランニングコーチにフォームを見てもらう
- ランニングやスポーツに対する評判の良い鍼灸・マッサージ治療院に行く
- 本や雑誌の情報を参考にマッサージやストレッチを試す
- 身体をサポートするテープ、サポーター、インソールを試してみる
- ランニングショップに相談をして新しいランニングシューズを購入する
秋は楽しく走る
秋は涼しくなってランニングが楽しめる季節です。楽しみながら長い時間、身体を動かすトレーニングを入れると良いです。マラニック、ウォーキング、ハイキング、トレッキング、バイク(自転車)のロングライドなど、秋に楽しめるスポーツはいろいろあります。
疲労の抜き方を意識
走る距離が伸びてくるので脚や身体への疲労が溜まりやすくなります。疲労のコントロールにも注意をしていきましょう。仕事が忙しい方は土日に連続して走る場合があるかも知れません。2日続けてハードな練習は避けるようにします。
例えば土曜日に長い距離を走ったら日曜日は休みにするか、ゆっくりペースで5㎞程度にするのが良いです。
生活の中で、ランニングの優先順位を少し上げる
フルマラソン完走へのトレーニングとして週に3回は走る時間を作っていきたいです。できれば週に4回走れると良いです。毎回きついトレーニングをするのではなく、メリハリをつけたトレーニングをします。
10月~12月はランニングは走る距離を伸ばす時期
10kmまで楽に走れるようになったら更に走る距離を伸ばしていきます。目標は12月末までに20㎞をある程度余裕を持って走れることです。
急に距離を伸ばさない
涼しくなると走るのが楽になるので、ついついペースを上げ過ぎたり、距離を無理に伸ばしてしまいます。距離を伸ばすのは少しづつです。気持ち良くペースを上げて走る日が有っても良いのですが、ゆっくり走る日も入れてましょう。
秋のランニングはウエアに注意
初めて秋にランニングをするとウエア選択に困るかも知れません。走る前は肌寒く感じてウエアを着込んみ、走り始めたら暑くなることがあります。汗冷えは風邪の原因にもなるので注意が必要です。走る時間帯、走る距離、走るペースを考慮してウエアの選択をしましょう。
楽に走れるペースを把握する
半年間ランニングを続けているとランニングフォームも固まり、楽に走れるペースが分かってきます。秋は楽に走れるペースが段々と速くなるので自分の走力アップが楽しく感じます。スマートフォンのアプリを使って使って自分のペースを把握してみましょう。
無理に早いペースで走る必要はありません。楽に走れるペースを把握することが大事です。12月に入ったらフルマラソンを完走できるペースを意識します。制限時間が7時間の大会は1kmあたり8分ペース、制限時間が6時間の大会は1kmあたり7分ペースです。
気分を変えてマラニックも有効
マラニックとは「マラソン」と「ハイキング」を掛け合わせた造語です。ゆっくりと楽しく、適度に休みを入れながら長めの距離を走ります。街の中を散歩をする感覚で走ると長い時間身体を動かすトレーニングになります。
ハイキングやトレッキングもランニングに役立つ
長時間身体を動かすことはフルマラソンのトレーニングになります。走らなくても良いです。ハイキングやトレッキングは楽しくできるトレーニングです。
怪我には注意
走る距離が伸びてくると怪我のリスクが高くなります。怪我を防ぐには下記対応をしてください。
- 距離は少しづつ伸ばす
- 距離を伸ばす時はゆとりのあるペースで走る
- 走った後に整理体操とアイシング、家に帰ってから入浴後にマッサージとストレッチ
- 走っていて痛みを感じたらペースを落としたり歩いたりして無理をしない
- 症状が長引いたら鍼灸・マッサージなどに行ってみてもらう
- 痛みが出たらランニングフォームを見直す
3月に参加するフルマラソンの大会を選ぶ
順調にトレーニングができている人は12月にハーフマラソンに参加
前回の夏編でハーフマラソンは1月下旬か2月上旬と書きました。これはフルマラソンに向けた準備レースとしてのハーフマラソンです。順調にトレーニングが積めている方は12月の20㎞走の代わりにハーフマラソンに参加するのも良いです。
フルマラソンの大会を選ぶ
いよいよフルマラソンの大会にエントリーをする時期です。大きなフルマラソンは半年前からエントリーが始まるので大会を探しておきましょう。
初めてのフルマラソンは地元の大会がベター
初めてのフルマラソンは自宅から大会会場へ行ける方が良いです。旅行気分で地方の大会を選んでも良いのですが、自宅から直接行ける方がトラブルが少ないので安心です。
制限時間はかならずチェック
フルマラソンには制限時間があります。制限時間内に走れないと途中で回収バスで強制的にゴールまで運ばれてしまい残念な思いをします。コースの途中に関門があり、関門ごとに制限時間を設けられている大会も多いです。
多くの大会は6時間が制限時間です。7時間の大会もあります。制限時間が長い方が完走の可能性は高くなるので長い制限時間の大会を選びましょう。
コースのアップダウンもチェックしましょう
コースのアップダウンは予定のペースを狂わせることがあります。アップダウンが激しいと脚の疲労が大きく後半への失速につながる場合もあります。気にし過ぎる必要はありませんが、アップダウンが少ない大会を選ぶのが無難です。
3月下旬は暑くなることもある
3月下旬は気温が高くなることもあります。冬を過ごしたランナーにとって20℃を越える気温は暑く感じます。暑さはランニングパフォーマンスを低下させることは夏のランニングで感じているでしょう。
3月中旬までの大会を選ぶことをおすすめします。
関東圏のおすすめフルマラソン
3月上旬までに行われコースがフラットな大会です。
- 佐倉朝日健康マラソン
- 板橋シティマラソン
- 古河はなももマラソン
10月 走る距離を伸ばしてゆく
10月は外でのスポーツを楽しむには良い月です。ランニングも楽しみながらできます。フルマラソンに向けて楽しみながら走る距離を伸ばしていきましょう。
ポイント
- 少しづつ距離を伸ばす
- 楽に走れるペースを意識
- ゆっくりで距離を伸ばすトレーニング、楽に走れるペースでのトレーニングを使い分ける
目標
- 週3~4回のランニングを継続
- 週1回は長めの距離を走る
- 12~13kmまで走れるようになる
注意点
- 準備体操、整理体操はしっかり行う
- 身体が温まり難くなるので走り始めはゆっくりペース
- 走る距離が伸びるので怪我に注意(マッサージ、ストレッチでケア)
メニュー例
第1週
- 10km走(無理なく走れる現状のペースを把握)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
- 5㎞ランニング(気持ちの良いペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第2週
- 10km走(ゆっくりペース)+2㎞走(ゆっくりペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
- 5㎞ランニング(気持ちの良いペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第3週
- 10km走(ゆっくりペース)+4㎞走(ゆっくりペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
- 5㎞ランニング(気持ちの良いペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第4週
・12~13km走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(気持ちの良いペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
11月 15㎞が目標
11月も10月に引き続き距離を伸ばしていきましょう。段々と寒さも厳しくなるので防寒対策にも気を付けます。風邪を引かないように食事、睡眠にも気を付けていきます。
ポイント
- 10月からの継続で少しづつ距離を伸ばす
- ゆっくりで距離を伸ばすトレーニング、楽に走れるペースでのトレーニングを使い分ける
- 寒さ対策をして走る時期
目標
- 週3~4回のランニングを継続
- 週1回は長めの距離を走る
- 15kmまで走れるようになる
注意点
- 準備体操、整理体操はしっかり行う
- 身体が温まり難くなるので走り始めはゆっくりペース
- 走る距離が伸びるので怪我に注意(マッサージ、ストレッチでケア)
メニュー例
第1週
・10km走(ゆっくりペース)+5㎞走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・6㎞ランニング(気持ちの良いペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第2週
・12km走(ゆっくりペース)+3㎞走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・6㎞ランニング(気持ちの良いペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第3週
・12km走(ゆっくりペース)+3㎞走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・6㎞ランニング(気持ちの良いペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第4週
・15km走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
12月 20㎞にチャレンジ
初心者ランナーにとって20kmは大きなチャレンジです。20kmにチャレンジする日までには体調を整え万全の準備をします。20kmの代わりにハーフマラソンにチャレンジしても良いです。
ポイント
- 11月からの継続で少しづつ距離を伸ばす
- ゆっくりで距離を伸ばすトレーニング、楽に走れるペースでのトレーニングを使い分ける
- 20㎞(或いはハーフマラソン)に向けて、疲労を抜くことにも気を付ける
目標
- 週3~4回のランニングを継続
- 週1回は長めの距離を走る
- 20㎞走(或いはハーフマラソン)が目標
注意点
- 準備体操、整理体操はしっかり行う
- 身体が温まり難くなるので走り始めはゆっくりペース
- 走る距離が伸びるので怪我に注意(マッサージ、ストレッチでケア)
- 疲労を溜め過ぎないように(疲労の蓄積を感じたら練習メニューを軽くする)
メニュー例
第1週
・15km走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・7㎞ランニング(気持ちの良いペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第2週
・15km走(ゆっくりペース)+3㎞走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・7㎞ランニング(気持ちの良いペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第3週
・17km走(ゆっくりペース)+3㎞走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・7㎞ランニング(気持ちの良いペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第4週
・20km走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
まとめ
来年3月のフルマラソン完走に向けて秋は大切な時期です。20㎞をある程度余裕を持って走れるようになることが目標です。走る距離が伸びるので怪我にも注意しましょう。休養、身体のケアも大切なトレーニングの一環です。
秋は涼しくなってランニングには最適なシーズンです。ランニングを楽しむことも大切です。トレーニングは冬編に続きます。
しゅうぞう
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