ランニングで一番大切なツールはランニングシューズです。ランニングシューズはランナーの脚や身体を着地の衝撃から守ってくれます。ランニングシューズは消耗品なので寿命があります。ランニングを始めたばかりの初心者ランナーはランニングシューズの寿命がいつなのか分からなくて困っているのではないでしょうか?
寿命が過ぎたランニングシューズで走ると快適に走れないだけでなく、故障のリスクを高めます。この記事はランニングの寿命と判断基準について書かれています。快適なランニングを続けるためにも寿命が来たランニングシューズは買い換えることをおすすめします。
ランニングシューズの寿命とは?
ランニングシューズの寿命とは、本来ランニングシューズが持っている機能が低下してしまい、ランニングをするために問題になってしまう程に劣化した状態になることです。具体的にみていきましょう。
クッション機能の低下
ランニングシューズのクッションは着地の衝撃からランナーの身体を守る機能なので、クッション機能の低下すると故障のリスクが高まります。クッション機能は、ミッドソール、インソールが担当します。ミッドソールとは靴底(アウトソールといいます)とシューズ本体の間にあるクッション層です。インソールはシューズ本体の中敷きのことです。
インソールは取り替えることが可能ですが、ミッドソールは取り替えることができないのでミッドソールのクッション機能が低下したら買い換えるしかありません。
アッパーの伸び
アッパーはランニングシューズの表面を覆っている布です。ある程度伸縮性あり足全体を心地よくホールドします。アッパーが伸びて伸縮性が無くなると足のホールド性を悪くするので着地でのブレにつながります。
着地のブレはエネルギーのロス、走り難さ、に繋がり、着地で不自然な動きをすることは故障のリスクを高めます。
アウトソールの減り
アウトソールは靴底のことです。ランニングを繰り返すとアウトソールは減ってきます。走り方によってはアウトソールの一部が極端に減ってしまうこともあります。アウトソールの形状はメーカーがランニングに適した形に作ってあります。
アウトソールの減りが激しいとランニングシューズ本来の機能を果たせなくなります。
ランニングシューズの寿命を知る方法は?
ランニングシューズの寿命を知る手がかりは幾つかあります。使用しなくても素材が経年劣化するので、寿命は総合的に判断しましょう。
走行距離
メーカーは推奨する走行距離による寿命は300~800kmです。初心者用のクッション性が高いシューズは寿命が長く、上級者用のスピードを追求したシューズは寿命が短い傾向があります。シューズ毎に走行距離を記録しておくと寿命を知る目安になります。
年数
シューズを使っていなくても経年劣化でミッドソールのクッション性は劣化します。4~5年前に買ってずっと履いていないシューズはクッション性能が落ちています。
ミッドソールのヘタリ
使っているとミッドソールに皺が多くなってきたり潰れてきます。潰れている状態は見た目では分かり難いのですが、皺が多くなってきたらミッドソールがヘタってきたサインです。
アウトソールの減り
アウトソールの減りは見た目でも分かりやすいです。
- 溝が無くなってい部分がある
- 左右のどちらかで減りが極端に大きいところがある
は要注意です。アウトソールが磨り減りミッドソールが見えてきたら買い換えた方が良いです。
実際のランニングシューズを比べてみました
実際に1000km以上走ったランニングシューズと100km程度しか走っていないランニングシューズを比べてみました。比べたシューズはミズノのウエーブエアロ16ワイド25.0cmです。グリーンのシューズは発売されて直ぐに2017年夏に購入し、少なくとも1000km以上は走っています。
オレンジのシューズは2019年2月に購入しトレーニングで50~60km、フルマラソンを1回走ったので100km程度使用しています。
アウトソール
アウトソールの減りは一目瞭然です。写真では分かり難いのですが、1000km走ったシューズはアウトソールが全体的に減って、一部は溝がほとんど無くなっています。
1000km走ったシューズは前足部は全体的に溝がほとんどありません。
踵の外側部分も1000km走ったシューズは減っています。
ミッドソール
ミッドソールは見た目の印象は余り変わりありません。
一番厚い部分を計ると100km走ったシューズは2.9cmです。
1000km走ったシューズは2.8cmです。僅かにヘタっています。
インソールのしわは若干入っています。
やはり1000km走った方はしわが深く入っています。
ランニングシューズの寿命を伸ばす方法
ランニングシューズに寿命はありますが、寿命を延ばす方法はあります。
2足以上を使い回す
ミッドソールの素材には気泡が含まれ、軽量性、クッション性を支えています。ランニングでこの気泡が潰れますが、シューズを休ませると気泡が復活します。繰り返してゆくと段々と復活がきなくなり、ヘタっていきます。
シューズを2足以上を使い回すとランニングシューズを休ませる期間ができます。気泡が復活するのでシューズの寿命を延ばすことができます。
良いランニングフォームで走る
フォームが悪いとシューズの一箇所に負担がかかり、アウトソールが減ったり、ミッドソールのクッション性が極端に失われます。左右バランスが悪くても同じ現象がおこります。良いランニングフォームはシューズの負担を減らすだけでなく、身体への負担も少なくし、故障のリスクを減らします。
走るとき以外ランニングシューズを履かない
大きな公園など遠方へランニングに行くとき、ランニングシューズを履いて移動するとシューズ寿命を縮めます。ランニングシューズはバックに入れて移動し、走る前に履き替えるとランニングシューズの寿命を延ばすことになります。
機能によって使い分ける
ゆっくり長い距離を走るときは寿命の長い、クッション性の高いシューズを履きます。短い距離を少しペースが上げたトレーニングでは地面反発性が高いけど寿命が短いシューズを履きます。トレーニングの目的ごとにシューズを変えると寿命を延ばすことになります。自然に2足以上のシューズを履き回すことにもなります。
まとめ
ランニングシューズは消耗品です。寿命のランニングシューズで走り続けるとフォームが悪くなったり、故障の原因になります。ランニングシューズの寿命はアウトソールの減り具合、ミッドソールのヘタり、アッパーの伸び、走行距離などをトータルにみて判断します。
ランニングシューズの寿命を伸ばすには、2足以上を履きまわすのが効果的です。移動などランニング以外の場面でランニングシューズを履かないようにするのも寿命を伸ばすには大切です。
しゅうぞう
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