マラソン後の疲労回復!「栄養素が疲労回復に与える影響」

ランニング知識

マラソンを終えて安心したのも束の間、毎回襲ってくる疲労に嫌気はさしていませんか?短時間であるならともかく、疲労がなかなか抜けない、次の日の仕事に影響する、というものになると深刻になってきますよね。

疲労回復には休息、冷却、ストレッチ、栄養の摂取が有効といわれています。

休息、冷却、ストレッチはランナーの皆さんなら既にお試しかと思いますが、栄養素については考えたことはありますか?

栄養に気をつけることによって、マラソン後の疲労回復が早くなるかもしれませんよ。

疲労を感じるまでのメカニズム、マラソン後の疲労回復に必要な栄養素、マラソン後疲労回復を妨げる栄養素、疲労回復に有効な栄養素、医療機関を受診する目安に分けてまとめました。

はじめに「疲労」とは

まずは、疲労が起こる過程を辿ってみます。

①マラソンによって筋繊維に傷ができる。

②傷を修復しようと、身体が働く。

③傷を修復する過程において炎症が起きる。

④痛み、疲れを引き起こす物質が作られる。→乳酸が蓄積される。

⑤疲労や筋肉に痛みを感じる。

④の過程を補足すると、乳酸とは糖質が分解されエネルギーになるときにできる物質です。

筋肉は酸性に弱く、乳酸は酸性であるために蓄積されることによって疲れや筋肉の張りなどになってしまいますよ。

マラソン後、疲労回復に必要な栄養素

マラソン後は時間を追って、意識的に適切な栄養素を摂り入れましょう。そうすることで疲労回復効果を高めることができますよ。

  1. 完走直後(30分以内)
  2. 完走からしばらくして(2.3時間後)

1.完走直後(30分以内)は水分と糖質を

スポーツドリンク、果汁入りジュースを摂りましょう。これらは水分補給と糖質補給がいっぺんにできます。

マラソンで使ったエネルギー源を補給しないと筋肉修復に使われるタンパク質が分解され、エネルギー源に使われてしまいますよ。

完走直後からもりもり食べれる人は少ないでしょう。まずは水分補給と糖質補給の確保を心がけましょう。

2.完走後しばらくしたら(2.3時間後)タンパク質を意識して

このタイミングではシャケおにぎり、ツナサンド、タマゴサンドが良いでしょう。

これらは、糖質と共にタンパク質がとれる食べ物です。タンパク質を摂り入れることによって、マラソンで傷ついた筋肉の修復をはかることができますよ。

胃腸もマラソンの振動を受けて弱っています。消化が良い、という点でもこれらはオススメの食べ物です。

マラソン後疲労回復を妨げる栄養素

次の栄養素はマラソン後は避けるようにしましょう。

  1. アルコール
  2. 脂質

1.アルコールを摂ると、疲労回復へのエネルギーが解毒に使われる

お疲れ様会などは、また後日に場を設けましょう。

貴重なエネルギーが、アルコールが体内に入ることで無毒化しようとエネルギーが優先的に解毒に働いてしまいます。疲労回復に回されるべきエネルギーが解毒に回されてしまっては、疲労回復は遅れることになりますよ。

さらにマラソン後は水分が不足している可能性も考えられるので、重大な病態を引き起こしかねません。

2.脂質は消化するのにエネルギーを要する

油っこいものは避けましょう。

脂質は消化するまで時間を必要とします。

エネルギーはできるだけ疲労回復、筋力回復に使いたいところなので、内臓に負担がかからない消化のよいものをとるようにしましょう。

疲労回復に有効な栄養素5選

マラソン後は勿論、普段から栄養素をバランスよく意識して摂り入れることにより、疲労を感じにくい身体作りが可能になりますよ。

  1. 糖質
  2. タンパク質
  3. ビタミンB群
  4. ビタミンC
  5. ビタミンE

1.糖質はエネルギー源

  • ごはん
  • パン
  • さつまいも

まず疲れをとるには、エネルギー源となる糖質を摂りましょう。

脂肪も筋肉のエネルギーになりますが、筋肉に蓄積された疲労物質を取り除くには糖質です。

糖質はマラソン後に摂り入れることでタンパク質分解も抑制できるとのことですから、筋肉疲労にも効果的ですね。

2.タンパク質は疲労回復に効果的 

  • 乳製品

タンパク質由来のビタミンB群が疲労には効果的です。

タンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうち9種類のアミノ酸は食品から摂らなければ、体内で作り出すことはできません。

不足することで、疲れやすさ、倦怠感といった症状を引き起こしやすくなりますよ。

3.ビタミンB群で代謝を促す

ビタミンB群は酵素の働きを助け、タンパク質、糖質、脂質の代謝などの役割を担います。中でも疲労回復に大きく役立つ栄養素は次の通りです。

  1. ビタミンB1
  2. ビタミンB2
  3. ビタミンB6
  4. ビタミンB12

ビタミンB1

  • 豚肉
  • レバー
  • キノコ類

ビタミンB1は糖質の代謝に必要な栄養素です。不足することで、乳酸が溜まりやすくなるので、疲労、倦怠感といった症状が出ます。

ビタミンB2

  • 牛乳
  • ほうれん草

主に脂質をエネルギーに変換する働きをするので、不足するとエネルギー代謝に影響が出ます。疲れが取れにくくなるといったことも起きてきますよ。

ビタミンB6

  • かつお
  • マグロ
  • 鶏ささみ

ビタミンB6はタンパク質からエネルギーを産生するのを助ける働きをします。不足することでエネルギー代謝に支障をきたすため倦怠感、疲労感といった症状につながりますよ。

ビタミンB12

  • レバー
  • チーズ

タンパク質、脂質をエネルギーに変換する働きをします。不足することで、記憶力、集中力も低下することがあるようです。

4.ビタミンCは疲労時の体調不良にも効果的

  • いちご
  • レモン
  • キウイ

果物に豊富です。ビタミンCはエネルギーをつくるのに役立つと同時に、体の免疫力も高めるので、疲労からくる風邪や体調不良にも効果的ですよ。

5.ビタミンEは疲労物質を運び去る

  • アーモンド
  • うなぎ

ビタミンEは細胞の酸化を防ぐ働きをするので、血流をよくする効果がありますよ。それによって、疲労物質を運び去るといった働きもするので、疲れを感じたらとりいれたい栄養素です。

医療機関を受診する目安

通常の疲労であれば1週間程度で回復してきます。

疲労感が長く続く場合には、貧血、肝臓、腎臓機能の低下、病気による栄養状態の悪化も考えられます。

長引く疲労感であれば、受診するようにしましょう。

終わりに

  1. 疲労は乳酸が蓄積されることによって疲れや筋肉の張りなどで現れる状態です。
  2. マラソン直後は水分補給と糖質補給を、食欲が出たらタンパク質を意識して摂りましょう。
  3. マラソン後アルコール、脂質は疲労回復の妨げになりますよ。
  4. 普段から栄養素をバランスよく意識して摂り入れることにより、疲労を感じにくい身体作りが可能になります。
  5. 1週間経過して疲労が改善されないようなら病院受診をおすすめします。

必要な栄養素を必要なタイミングで摂り入れることによって、疲労回復を高めることが可能になります。いつもの休息、冷却、ストレッチに加えて取り入れて、楽しいマラソンライフを送ってくださいね。