初心者ランナーに絶対必要なランニングウォッチの機能と選び方

ランニング知識

ランニングを始める方の目的はいろいろでしょう。健康のため、フルマラソンにチャレンジしたい、趣味としてランニングを極めたいなどです。ランニングを始めるにあたり時計は必須アイテムではありませんが、ランニングを楽しくするために役立ちます。

ランニング用の時計に求める機能はランニングの目的で変わってきます。健康管理のためなら走った距離や消費カロリーを記録できるものが良いです。本格的にランニングを趣味にしたいのなら、GPS機能、心拍計機能が付いたものがおすすめです。

この記事はランニングで使う時計の機能と、目的別の選び方をアドバイスしています。ランニングウォッチを選ぶ参考にしてください。

ランニングウォッチの主な機能

ランニングにウォッチの主な機能を紹介します。どのような機能が必要かはランニングの目的によります。高機能がついている時計は値段が高くります。自分にとって必要な機能が何なのかを検討してください。

  1. 時計機能
  2. GPS機能
  3. 心拍計機能
  4. データの保存・分析

時計機能

時刻を知る

時計の機能です。ランニングに必須ではありませんが生活をする上で必要です。ランニングウォッチを普段の生活で使用する場合は無いと困ります。

ランニングをした時間を計る

ストップウォッチの機能です。走っている時間を計ります。初心者は5分間走って1分間歩くといいたランニング&ウォーキングを組み合わせると無理のないトレーニングができるのでストップウォッチ機能があると便利です。

GPS機能

走った距離を測る

ランニングウォッチが人工衛星と通信をしてランナーが移動した距離を測ります。走った距離はランナーのモチベーションになります。楽に走れる距離が伸びるとトレーニングの成果を感じることができます。

走る距離が伸びると消費カロリーも多くなるのでダイエット目的のランナーも走った距離が記録できると良いです。

走っているペースを表示する

時計機能で走った時間が分かり、GPS機能で移動した距離が分かれば、時間当たりの移動距離が分かります。つまり今走っているペースを表示できるということです。ランニングを続けていると楽に走れるペースが上がることに嬉しさを感じます

本格的なランニングのトレーニングをする時に走っているペースが分かるのはとても便利です。

アップダウンを測る

GPSの機能を利用して高低差を測ることもできます。計測した記録をみてコースのきつさを判断する目安になります。

ラップタイムを自動で計る

走った距離を測れれば一定の距離ごとにラップタイムを自動でとることもできます。多くのGPSウォッチには自動でラップを取る機能が備わっています。ランニングの大会などで1km毎のラップタイムを自動で取る機能はとても便利です。

普段のトレーニングでも1㎞毎のラップタイムは大切なデータになります。

心拍計機能

心拍数を計る

心拍数を測る機能がついたランニングウォッチが増えてきました。ウォッチ本体の裏側にセンサーが付いていて手首の血流から心拍数を計測するタイプ、胸にベルトを付けてベルトに付いたセンサーから心拍を計測するタイプがあります。

心拍数が分かると運動による身体の負担がわかります。心拍数が上がると身体への負担が大きいことになります。心拍計は運動パフォーマンスの向上を測る目安になります。
トレーニングを続けると同じペースで走っても心拍数が上がらなくなります

簡易VO2Maxを算出

心拍数とペースの関係から簡易的にVO2Max(ブイオーツーマックス)を算出できるランニングウォッチもあります。VO2Maxとは日本語では最大酸素摂取量と言い、身体が酸素を取り込む能力の高さを表します。

能力が高い程運動パフォーマンスが高いです。正確なVO2Maxを測定するには大掛かりな装置が必要ですが、心拍機能、GPS機能がついたランニングウォッチでは簡易的にVO2Maxを算出できます。

データの保存・分析

クラウド環境にデータ保存

走った距離、ペース、心拍数など走ったデータをスマートフォンやパソコンを通して、クラウド環境に保存してくれる機能を多くのランニングウォッチは持っています。走った距離が増えてゆくのはランニングを続けるモチベーションになります

データの分析

データが蓄積されると分析ができます。クラウド環境のシステムが自動で分析してくれるものもありますが、データを見ながら自分で分析するのも楽しいものです。走っているときの感覚は自分しか分かりません。脚への負担・疲労の具合もです。

自分しか分からない感覚とデータを照合して分析するのは楽しいものです。効率的なトレーニングへのヒントにもなります。

購入するときにチェックすべきこと

ランニングウォッチは付いている機能によって価格が違ってきます。低機能でも安ければ良いのか、多少価格が高くても高機能で使い易いものが良いのかは、ランナーが選択することです。

メーカー

有名なメーカー程信頼性が高いと言っても過言ではありません。何かトラブルがあったときへの対応、保証も手厚いです。海外では実績があるメーカーでも日本では知られていないメーカーは国内での対応・保証の体制が弱いかも知れません。

WEBで情報を検索しても英語の情報しか無いかもしれません。ストップウォッチはSEIKO、CASIOなどの国産メーカーが無難です。GPSウォッチはGARMIN、エプソンが日本国内ではシェアの高い2社です。

SEIKO

CASIO

GARMIN

エプソン

バッテリー

バッテリーは電池式と充電式があります。ストップウォッチは電池式、GPSウォッチは充電式が多いです。GPSウォッチは一回の充電で稼動できる時間も確認しておきましょう。カタログの稼働時間より実際は多少短いです。充電式の場合は充電を重ねると稼働時間が段々と短くなります。

価格

同じようなウォッチでも価格がずいぶん違うことがあります。要因は機能の差です。

  • 計測の精度
  • 丈夫さ
  • 操作性
  • 液晶表示の見易さ

価格が高いものはやはり性能が高いです。

防水性

ランニングウォッチは過酷な環境で使用します。汗をかいたり、雨に濡れたりします。有名メーカーのランニング用、スポーツ用の防水ウォッチは過酷な環境で使われることを前提に作られているので安心です。安い時計は防水機能付きと書かれていても防水機能が弱いものもあります。

操作性

操作性は慣れによる部分も大きいのですが、操作性が悪いランニングウォッチは使っていてストレスになります。Amazonや楽天の口コミで評判の良いウォッチは操作性も良いです。

付け心地

ランニングウォッチは軽量化が進み、多機能でも普通の腕時計と変わらない重さになってきました。機種によって重さは変わります。液晶画面が大きいほうが画面を見やすいのですが、ウォッチ全体が大きくなると細身の女性には違和感を感じるかも知れません。大きさ、画面の見易さ、重さ、付け心地のバランスが大切です。

可能なら実際に手首にはめて感触を確かめてから購入するのがおすすめです。

保証

有名メーカーの価格が高いウォッチでも稀に故障をしてしまうことがあります。ウォッチはある程度消耗品なので、何年も使って壊れてしまったり、バッテリーが劣化するのは仕方ないのですが、買って直ぐに壊れてしまうのは困ります。

価格が高いウォッチは最低でも1年の製品保証があるものを選びましょう。

目的別おすすめのランニングウォッチ

ランニングを始める目的は様々です。目的がランニングウォッチに求められる機能も違ってきます。全ての機能を網羅した多機能、高機能のランニングウォッチは価格が高くなります。必用な機能と価格のバランスがランニングウォッチを選ぶポイントです。

まずはランニングを始めてみたい

最初は100円均一ショップで売っている300円程度のスポーツ用ウォッチでも良いです。耐久性、防水機能に難があるので雨やシャワーなどに気をつけて、使い捨てと考えて購入してください。走るときに腕につけてタイムを計るとモチベーションがあがり、ランニングが楽しくなります。

初心者は無理をしないでランニングとウォーキングを繰り返すのが良いので、時間を計れるストップウォッチ機能は重宝します。5分間走って1分間歩くを繰り返すなど最初は無理をしないでランニングを楽しみましょう。

おしゃれにランニングを楽しみたい

ランニングをおしゃれに楽しみたいならスタイルに合ったウォッチを選びましょう。ランニング用のGPSウォッチでも良いですし、iWatchをしているとカッコいいビジネスパーソンがランニングを楽しんでいるように見えます。Gショックはデザインもいろいろと選べウエアとのコーディネートが楽しめます。

iWatch

Gショック

健康やダイエットのためにランニングを始める

健康のため、ダイエットのためにランニングを始める人には、走った距離や消費カロリーを計測、記録できるウォッチがおすすめです。活動量計といわれるものにもGPS機能がついているものもあり、ランニングウォッチにも活動量計機能がついているものもあります。

ランニングや日常生活の活動用を自動計測し、データを保存できるものがおすすめです。結果を記録することは継続へのモチベーションになります。体重データ、摂取カロリーのデータも合わせて記録すると総合的に運動・健康管理ができます。

fitbit

GARMIN vivo

いつかはフルマラソンを完走したい

ゆくゆくはフルマラソンを完走したい方には最初からGPSウォッチを購入することをおすすめします。最初はランニングに慣れることから始めるのですが、ゆくゆくは距離やペースを管理することが必要になっていきます。

心拍計がついているものは後々のトレーニングに役立ってきますので、予算が許せば心拍計付がおすすめです。

GARMIN

エプソン

効率的なランニングフォームを身につけパフォーマンスを上げたい理論派

ランニング用の高性能なセンサーが付いたものがおすすめです。
・ペース
・心拍
・ピッチ
・ストライド
の関係はフォームを分析する役に立ちます。
・左右バランス
・接地時間
・上下動
などが測れるものもおすすめです。GARMINの上位機種にはこれらの機能が備わっています。

ウォッチに付属のセンサーで計測ができますが、胸につけるベルトや専用のポッドを使うとより正確な値を計測できます。

GARMIN ForAthlete735XT J

ここまで出来る最新のランニングウォッチ

センサーの発達で詳細なランニングのデータを計測できます。心拍計と連携することでランニングパフォーマンスを計測もできます。最近はランニングウォッチと活動量計とスマートウォッチの境目が無くなってきているのも特徴です。

詳細なランニングパフォーマンス

内蔵されたセンサーを駆使して詳細なランニングパフォーマンス情報の収集、分析ができる機能を持ったランニングウォッチもあります。

GARMINランニングスポーツサイエンス

活動量計の機能

活動量計の機能を盛り込んだランニングウォッチが増えています。活動量計は腕にはめておくだけで一日の活動を記録してくれます。消費カロリー、移動した歩数、睡眠時間から睡眠の質まで測定できます。ダイエットをしている方には嬉しい機能です。

スマートウォッチの機能

ランニングウォッチでスマートフォンの情報を受け取ることができます。メールの着信、電話の着信をランニングウォッチが知らせてくれます。スケジュール情報、天気予報などの情報もスマートフォンから受け取ることができます。

ランニングウォッチからスマートフォンを操作することもできます。スマートフォンの音楽プレーヤーのランニングウォッチから操作することもできます。

音楽をメモリーできる

ランニングウォッチ自体のメモリー容量が増え音楽情報を持つことができます。音楽を聴きながら走るランナーはスマートフォンや音楽プレーヤーを持たなくてもワイヤレスイヤフォンがあれば走りながら音楽を聴くことができるのです。

まとめ

ランニングをするときにランニングウォッチがあるとランニングの楽しさが広がります。楽に走れる時間や距離が伸びるのはランニングを続けた成果です。その成果をランニングウォッチは計ってくれます。

自動的に計測して自動的にパソコンやスマートフォンの環境にデータを保存してくれる便利な機能を持ったランニングウォッチもあります。ランニングウォッチは多種多様化しているので、自分の目的、予算にあった製品を選んで、ランニングをより楽しいものにしてください。

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しゅうぞう

しゅうぞう

現役のランニングインストラクターです。パーソナルで教えたランナーは400人以上、レッスン時間は約2000時間になります。週2回のグループレッスンも担当。ランニング学会会員です。ランナー、ランニングインストラクターとしての経験を記事に発信します。自己ベストタイムはフルマラソン2時間57分30秒(2016年)、ハーフマラソン1時間22分3秒(2018年)。