ランニングシューズ選びは「ソール厚さ」と「ドロップ」がポイント

ランニンググッズ

ランニングシューズを選ぶ際に参考にするのは、ランニングショップのシューズ棚に表示されている「初心者向け」「中級者向け」「上級者向け」の表示ではないでしょうか?ランニングショップによっては「サブ5向け」「サブ4向け」「サブ3.5向け」「サブ3向け」と表示されているかも知れません。

初心者には分かりやすい表示方法ですが、自分のシューズの好みが分かってきた中級者や上級者は「ドロップ」と「ソール厚さ」をシューズを選びの要素に加えるとシューズ選びが楽しくなります。

「ドロップ」とは「オフセット」とも言い、ソールの前側と後ろ側の厚さの差です。

ランニングシューズの名称を確認しよう

ランニングシューズの名称です。

  1. アッパー
  2. ミッドソール
  3. アウトソール
  4. ドロップ(オフセット)

アッパー

シューズの表面です。足全体を覆う部分なのでフィット感に影響します。最近のランニングシューズは全体をニットで覆われた「オールニット」のアッパーが増えています。オールニットのアッパーは通気性とフィット感が良いのが特徴です。

ミッドソール

足と地面のコンタクトを調整する部分ですミッドソールの素材と厚さは着地の感触を左右するので、ランニングシューズではとても重要な部分です。

アウトソール

地面と接する部分です。着地のグリップ感覚を左右します。着地感覚にも影響があります。耐久性も求められます。

 

ドロップ(オフセット)

ミッドソールの前足部の厚さと後足部の厚さの差がドロップです。ドロップの大きさで着地の感覚が違ってきます

「ソール厚さ」と「ドロップ」の走りへの影響とは?

シューズメーカーは「ソール厚さ」と「ドロップ」を組み合わせて、ランナーのレベルやフォームに合ったシューズを作り出しています。「ソール厚さ」と「ドロップ」がランニングにどのような影響を与えるかみていきましょう。

  1. ソール厚さの影響
  2. ドロップの影響

ソール厚さの影響

ソールが厚いとクッション性が高くなります。着地の衝撃を和らげて身体への負担を減らします。ソールが厚くなると着地で地面から受ける反発力が減ってしまいます。一般的にソールが厚いシューズは初心者用、薄いシューズは上級者用です。

ナイキのズームフライシリーズのようにソールの厚さが反発力を生みスピードに活かすシューズもあります。

ソールが薄いシューズのメリット

  • 上級者は地面からの反発を活かして走りやすい
  • シューズの重量を軽くしやすい

ソールが厚いシューズのメリット

  • 着地の衝撃を吸収して身体への負担を減らせる
  • 反発性の高い素材を使えば推進力を得やすい

ドロップの影響

適度なドロップがあると着地したときに前に重心が前に移動しやすくなりますドロップが大きいとかかと着地をしやすくなり、小さいとミッドフット着地、フォアフット着地がしやすいシューズになる傾向があります

ドロップが小さいシューズのメリット

  • フォアフット着地、ミッドフット着地がしやすい
  • 上級者はスピードが出しやすい
  • 身体全体を使ったランニングフォームを身につけやすい

ドロップが大きいシューズのメリット

  • かかと着地がしやすい
  • 初心者でも重心移動を活かした走りがしやすい

「ソール厚さ」「ドロップ」の違いによるシューズの違い

「ソールの厚さ」「ドロップ」の付け方で、適するランナーのレベルが違っています。アディダスとミズノのランニングシューズをレベル別に比較しました。初心者用シューズはソールが厚いのは共通です。ドロップはメーカーによって考え方が違うようです

アディダス

アディダスはシューズのドロップに差が少ないです。初心者用の「ソーラーブーストM」、中級者用の「アディゼロジャパン4」が共に10mmです。エリート用の「アディゼロサブ2」が8mmです。

アディゼロ サブ2

  • 前足部ソール厚さ:9mm
  • 後足部ソール厚さ:17mm
  • ドロップ:8mm

サブ3を狙うランナー向けのシューズです。ソールは全体的に薄めですが、ドロップは8mmあります。

アディゼロジャパン4

  • 前足部ソール厚さ:17mm
  • 後足部ソール厚さ:27mm
  • ドロップ:10mm

サブ4ランナー向けのシューズです。メーカーはサブ4向けとして販売していますが、かつてフルマラソンの世界記録を出したシューズでスピードを出すこともできます。ソールはやや厚めで、ドロップも10mmとやや大きめです。

ソーラーブースト M

  • 前足部ソール厚さ:22mm
  • 後足部ソール厚さ:32mm
  • ドロップ:10mm

初心者用シューズです。ソールは厚めです。クッションがしっかりしています。ドロップは10mmとアディゼロジャパンと同じです。

ミズノ

ミズノのドロップは、初心者用の「ウエブライダー」が12mmと大きめです。中級者用の「ウエブエアロ」とエリート用の「ウエブエンペラー」が共に9mmです。

ウエブエンペラー

  • 前足部ソール厚さ:13mm
  • 後足部ソール厚さ:22mm
  • ドロップ:9mm

サブ3ランナー向けのシューズです。ソールは全体的に薄めで軽量化をすすめています。ドリップは9mmと標準的です。

ウエブエアロ

  • 前足部ソール厚さ:14mm
  • 後足部ソール厚さ:23mm
  • ドロップ:9mm

サブ4ランナー向けてのシューズです。ソール厚さはエンペラーと比べて1mm程度厚いです。ドロップはエンペラーと同じ9mmです。

ウエブライダー

  • 前足部ソール厚さ:19mm
  • 後足部ソール厚さ:31mm
  • ドロップ:12mm

初心者用のシューズです。ソールは全体的に厚めです。ドロップは12mmと大きいです。現在(2019年現在)で22代目となるミズノの定番初心者用ランニングシューズです。

ミズノの低ドロップシューズがミズノウエブソニック

ミズノは比較的ドロップが大きめですが、ドロップ4mmのシューズもあります。

ミズノウエブソニック

  • 前足部ソール厚さ:17mm
  • 後足部ソール厚さ:21mm
  • ドロップ:4mm

トレーニング用シューズとして販売されています。スピードを出せるようにドロップが少なく設計されています。

異色ランニングシューズのドロップは?

アディダス、ミズノのランニングシューズはオーソドックスなものがほとんどです。異色なランニングシューズと話題になったシューズのドロップをみていきましょう

ホカオネオネボンダイ

ホカオネオネボンダイはドロップが4mmです。厚底シューズですが意外にも低ドロップなシューズです。ホカオネオネは、かかと着地を推奨しているシューズです。

ナイキズームフライニット

ナイキのナイキズームフライフライニットのドロップは10mmです。厚底でドロップが大きなイメージがありますが、標準的な10mmでした。

  • 前足部ソール厚さ:23mm
  • 後足部ソール厚さ:33mm
  • ドロップ:10mm

ニュートン モーション8

ニュートンはフォアフット着地を促すシューズとして一部のランナーに人気がありますニュートンのモーション8はドロップが3mmの低ドロップシューズです。

裸足系シューズ

裸足系シューズと言われてものはソール厚さ、ドロップ共に0mmです。有名なものでは

  • ビブラムファイブフィンガー
  • ワラーチ
  • きねや無敵

などがあります。

履き比べ!ミズノランニングシューズ

実際に「ソール厚さ」「ドロップ」が違うシューズを履き比べました。ミズノの「初心者用」「中級者用」「上級者用」「低ドロップ」の4種類のシューズで走った感覚を比較しました。

比較するシューズ

低ドロップ:ウエブソニック(ソール厚さ17-21mm、ドロップ4mm)

 

上級者用:ウエブエンペラー(ソール厚さ13-22mm、ドロップ9mm)

 

中級者用:ウエブエアロ(ソール厚さ14-23mm、ドロップ9mm)

 

初心者用:ウエブライダー(ソール厚さ19-31mm 、ドロップ12mm)

違うペースで比較

それぞれのシューズで4:00/kmペース、7:00/kmペースで走ります。4:00/kmペースではミッドフット着地を意識、7:00/kmペースではかかと着地を意識して走ります。

感覚の違いを比較

7:00/kmペース

ウエブソニック

履いたとたんドロップの小ささを実感できます。着地をかかとから入ろうとすると不自然に感じます。ゆっくりペースでも足裏全体で着地する感覚が安定します。

ウエブエンペラー

7:00/kmペースは違和感を感じます。着地をどこですれば良いか迷ってしまいます。ドロップ、ソールの厚さはウエブエアロとほとんど変わらないのに違った感触です。

ウエブエアロ

クッションと反発の感覚が絶妙です。ゆっくりペースでも違和感なく走れます。7:00/kmは少し遅く感じ、もう少しペースを上げた方が気持ち良く走れそうです。

ウエブライダー

ゆっくりペースでも走りやすいです。着地でシューズに重心を乗せても安心感があります。ドロップが大きいで重心移動のしやすさを感じます。

 

4:00/kmペース

ウエブソニック

動き出しはペースが上げ難く感じます。着地を中足部か前足部にして、着地位置を身体の軸より後ろにする感覚で走るとスピードが上がっていきます。

ウエブエンペラー

このスピードがぴったりのシューズです。着地を中足部にして地面からの反発をダイレクトに感じ、重心移動を使う感覚で走るとスピードが上がっていきます。

ウエブエアロ

4:00/kmペースにも十分対応ができます。ソールの柔らかさを上手く反発力に活かすと気持ち良くスピードが上がっていきます。着地は中足部からやや踵寄りの感覚です。

ウエブライダー

4:00/kmペースにも対応ができます。初心者用シューズと言われていますが、スピードも出せます。ウエブエンペラーと比べると反発に地面からダイレクト感が少なく、ソールの厚さを感じます。

まとめ

ランニングシューズは、初心者用、中級者用、上級者用といった分け方で販売されています。これらの違いは「ソール厚さ」「ドロップ」による場合が多いです。ソールの厚さやドロップは、自分に合ったシューズを見つけるヒントになります。

自分の走力レベル、着地方法に合った「ソール厚さ」「ドロップ」のシューズはランニングをより快適にします。

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しゅうぞう

しゅうぞう

現役のランニングインストラクターです。パーソナルで教えたランナーは400人以上、レッスン時間は約2000時間になります。週2回のグループレッスンも担当。ランニング学会会員です。ランナー、ランニングインストラクターとしての経験を記事に発信します。自己ベストタイムはフルマラソン2時間57分30秒(2016年)、ハーフマラソン1時間22分3秒(2018年)。