あなたは何派?ランニングの楽しみ方いろいろ

上級ランナー向け

昔はランニングのイメージは「ストイックにゴールを目指して走り続ける」ものでした。東京マラソンが発端となったランニングブームでランナー人口が増え、ランニングスタイルも多様化してきました。ランニングを楽しむランナーの増加です。

一方でストイックに自分の限界を追い求めるランナーもいます。ランニングの大会も超長距離レースや過酷なレースが多くあります。ランニングの楽しみ方は人それぞれです。この記事ではランニングを幾つかの派に分けて特徴とおすすめのレースを紹介しています。

楽しみながらランナー同士の話題にしてください。

これから成長派

ランニング初心者がランニングが習慣になるとランニングが楽しさを感じます。これからいろいろなランニングの魅力を知ることになります。

特徴

  • ランニングを始めたばかりなので自分のポテンシャルは未知
  • 走る距離を伸ばしたり、ペースが上がってゆくのが楽しみ
  • ランニングへの興味が深々

こんな症状が現れます

  • 街中で走っている人を見ると気になる
  • 本屋さんでランニング雑誌が気になる
  • 走る前は走りに行くのを面倒に感じるが走った後は走って良かったと思う

おすすめレース

5㎞レース

5kmを走れるようになったらチャレンジしてみたいのが5kmレースです。レースの雰囲気を感じてみるのもランニングの楽しさの一つです

10kmレース

5kmレースに出て、トレーニングで10km走れるようになったら次は10kmレースです。ステップアップしていきましょう

ファンラン派

ファンラン派は2種類います。一つは「これから成長派」が「タイムを意識するのは性に合わない」と感じ楽しく走る場合。もう一つは「正統派」が「もう自己ベストタイム更新には疲れた」と楽しさをランニング求めるようになった場合です。

特徴

  • 走るのを楽しむ
  • がつがつ走るランナーはちょっと引く
  • 苦しい思いをして走らない

こんな症状が現れます

  • 週末にランニングの予定が入っていないと物足りない
  • 一週間ランニングが出来ないと体調が悪くなる
  • ネットで楽しそうなランニングイベントを見つけると申し込みたくなる

おすすめレース

スイーツマラソン・フルーツマラソン

5~10kmのレースで、エイドステーションにスイーツが用意されています。のんびりと走って途中でスイーツを楽しむことができますご当地名産の果物がエイドステーションに用意されているフルーツマラソンもあります。

カラーラン

白いTシャツを着てスタートし、走っている最中に沿道からカラーボールを当てられ、顔や身体が様々な色に染まっていきます。お祭り的な要素が大きい楽しい大会です

仮装レース

仮装して走ることを推奨している大会も多くなりました。仮装に賞を設ける大会もあります。タイムは関係なく仮装をして走り、ランナー同士や沿道の人達とのコミュニケーションを楽しみます

フルマラソン完走目標派

多くのランナーは「一度はフルマラソンを完走してみたい」と思います。日本人ランナーの王道です。5kmレース、10kmレース、ハーフマラソン、フルマラソンとステップアップしてゆくのが一般的です。

特徴

  • いつかはフルマラソンを完走したいと心の中で思っている
  • テレビで東京マラソンの中継を見るとテンションが上がる
  • 大きな目標に向かって頑張りたい

こんな症状が現れます

  • 本や雑誌の「フルマラソン完走」というワードに目が行く
  • トレーニングで5kmを走ると「フルマラソンはこの8倍か・・・」とため息をつく
  • 24時間テレビのマラソンゴールシーンを見ると自分も頑張ろうと思う

おすすめのレース

ホノルルマラソン

制限時間の無いフルマラソンなので、初めてフルマラソンに挑戦するランナーには心強い大会です。脚の痛みが無く、気持ちが切れなければ完走できる大会です。

東京マラソン

日本最大規模のフルマラソンです。3万人以上のランナーが都心の幹線道路を走るので注目度、知名度も高い大会です。制限時間が7時間と比較的長いのも初フルマラソンには良い条件です。沿道の応援も力になります。

自己ベスト更新派

フルマラソンの自己ベスト更新を一番の楽しみに走るランナーです。ランニングにはまると自己ベスト更新派になる場合が多いです。

特徴

  • フルマラソンの自己ベストタイム更新に向けて黙々とトレーニングをする
  • 年間に2~3つ勝負レースがある
  • 真面目に練習するのが好き

症状

  • 生活のサイクルにランニングのトレーニングが組み込まれている
  • ランニング雑誌に載った新しいトレーニング方法を試したくなる
  • ランニング練習会ではテンションが上り燃える

おすすめの大会

東京マラソン

序盤が下り基調で始まり、アップダウンの少ないコースなのでタイムが出やすいです。沿道の応援もモチベーションを上げてくれます。

別府大分毎日マラソン

参加資格がフルマラソン3時間30分以内の記録を持つランナーに限られるので緊張感のある大会です。周りの意識が高いのでタイムが出やすいです。コースもフラットで風が無ければ走りやすいです。参加人数が少ないのでスタート直後の混雑が少ないです。

つくばマラソン

コースがフラットで走りやすい大会です。シーズン前半の勝負レースにしているランナーも多くいます。

トレイルランニング派

山を走るトレイルランニングはロードを走るランニングとは違った楽しみを味わえます。トレッキングや山登りから派生した山派とロードから移行したロード移行派がいます。

特徴

  • 山の魅力に取りつかれている
  • 競争よりも完走することが大事
  • 独特のフレンドリー感がある

こんな症状が現れます

  • 一ヶ月山に行かないと息苦しくなる
  • 上り坂を見ると走りたくなる
  • 下り階段はトレイルの下りをイメージして下りる

おすすめの大会

黒姫トレイルランニングレース

トレイル初心者向けの13kmと、ちょっとチャレンジしたい42kmがあります。黒姫の自然を満喫しながら走れる評判の良い大会です。

ハセツネ30k

歴史と伝統のあるトレイルランニングレース「日本山岳耐久レース(ハセツネCUP)」の入門用レースです。ハセツネCUPのコースの一部を走ります。夜間走行がないので参加しやすいです。トレイル中級者向けです。

ウルトラトレイルマウントフジ

日本のトレイルレースの最高峰と言って過言ではない100マイルレースです。富士山の周りを一周、約160kmを走ります。過酷なレースなので参加をするには規定のトレイルレースに参加して一定ポイントを獲得する必要があります。

ウルトラトレイルマウントフジを完走することを目標にトレーニングを積んでいるトレイルランナーも多いです。

グループラン派

みんなで走ることが楽しいと感じるランナーです。「一人で走るのも好きだけどグループで走るのも好き」というランナーもいます。

特徴

  • みんなで楽しく走りたい
  • 一人で走ると飽きてしまう
  • 仲間で走った達成感を味わいたい
  • 走った後の飲み会が大好き

こんな症状が現れます

  • ランニング仲間のSNSは欠かさずチェックしている
  • 毎年恒例のランニング仲間と出ている大会がある
  • 走りに行くときは大抵仲間を誘う

おすすめの大会

マラニック

大会ではありませんが、仲間と楽しく話をしながら走るイベントです。ランニングの団体が主催する場合もありますが、ラン仲間のリーダーが呼びかけて走る場合もあります。30~50km程度を休みを入れて、名所を周り、名物を食べ楽しく走ります

ミニ駅伝

20kmを4人で5kmづつ走るの大会が多いです。たすきを繋いで走ると一人で走るのとは違った達成感があります。ゴール後の飲み会も盛り上がります。

リレーマラソン

駅伝は決まった距離を分担して走るのですが、リレーマラソンは決まった時間を分担して走ります。時間は3時間、5時間、12時間、24時間など様々です。周回コースを走り何度交代してもOKです。時間が長い程、ゴールしたときの達成感が大きいです

超人派

一般の人から見れば42.195kmを走れるのは長時間かも知れませんが、ランニングの世界ではもっと過酷な世界を求める超人もたくさんいます

特徴

  • 自分の限界に挑戦したい
  • 人から凄いと言われたい
  • 自分のハードを上げてゆくうちにどこに行くのか分からなくなった

こんな症状が現れます

  • 激しい雨や炎天下になると気分が盛り上がる
  • 身体の限界がきたときの感覚が大好き
  • 人のチャレンジを応援する一方でそれ以上のチャレンジをしたいと思う

おすすめの大会

ウルトラマラソン

42.195km以上のレースをウルトラマラソンと言い100kmがスタンダードです。100kmの大会はあちこちで行われ、100kmランナーは超人とは言われないかも知れません。300km以上、500km以上のレースもあり、正に超人たちの集まりです

富士登山競争

毎年7月下旬に行われる大会です。富士吉田市役所前から富士山山頂に向けて走ります。五合目コースと山頂コースがあり、五合目コースを制限時間内走ったランナーに来年の山頂コース参加権利が与えられます。山頂コースは距離は21kmですが、獲得標高が3000m以上と過酷です。

山頂コースの制限時間は4時間30分です。山頂コース完走者は超人です

トランスジャパンアルプスレース

富山県の魚沼から静岡県の静岡まで日本を縦断するレースです。北アルプス、中央アルプス、南アルプスの山々を超えていきます。制限時間が192時間(8日間)です。このレースは参加条件が厳しく、長距離トレイルレースの完走経験、4泊以上のビバークスタイルキャップ経験などが必要です。

更に選考会を経て参加資格が認められる狭き門です。参加できるだけで既に超人です

まとめ

シューズを履いて外に出て走り出せはランニングです。ランニングを楽しいと感じたらランナーです。ランニングの楽しさは様々で、何を楽しいと感じるかはランナーそれぞれです。ランニングの楽しさは段々と変わっていくかも知れません。

自分の年齢、体力、時間、気持に応じてランニングを一生楽しんでいければ素晴らしいことです。

 

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しゅうぞう

しゅうぞう

現役のランニングインストラクターです。パーソナルで教えたランナーは400人以上、レッスン時間は約2000時間になります。週2回のグループレッスンも担当。ランニング学会会員です。ランナー、ランニングインストラクターとしての経験を記事に発信します。自己ベストタイムはフルマラソン2時間57分30秒(2016年)、ハーフマラソン1時間22分3秒(2018年)。