ランニングは「片足で着地」して「片足で離地」する運動です。片足状態での身体の使い方はランニングのパフォーマンスに大きく影響します。片足状態が安定すると無駄な力を使わずに済みます。使い方が悪いと故障の原因にもなります。
走っているときの片足状態は一瞬なので身体の使い方を意識するのは難しいです。エクササイズを利用して片足状態での身体の使い方を整えるのがおすすめです。ランニングパフォーマンスの向上、怪我の防止に有効です。
バランス、スクワット、ジャンプの3段階で身体の使い方をレベルアップさせていきます。
共通するポイント
片足エクササイズはランニングの着地を正しい身体の使い方を意識させるのが目的です。正しい身体の使い方で体幹を使う点が重要です。
体幹全体を連動させる
ランニングで大切なのは体幹を上手く使うことです。体幹の中でもお腹周りは軸となる部分、股関節、肩甲骨周りは動かす部分です。上手く連動させることで効率の良い身体の使い方ができます。
動きの中心は股関節
着地の動きは「足関節」「膝関節」「股関節」を使います。この中で中心は「股関節」です。「股関節」で着地衝撃を受ける意識が大切です。片足エクササイズでも「股関節」の意識が大切です。
膝、足首は股関節のサポート
「股関節」を中心に動かし、「膝関節」「足関節」は「股関節」に連動して動きます。「膝関節」「足関節」は柔らかく動かすイメージです。
バランスエクササイズ
片足でバランスを取るエクササイズです。「足関節」「膝関節」「股関節」を軽く曲げて着地の動きに近い状態でバランスをとります。
スクワット姿勢
最初に両足で着地の形を作りましょう。
- 「股関節」を曲げます
- 「足関節」「膝関節」を連動させて曲げます
- 足裏全体に体重を感じる安定したポジションを見つけます
片足スクワット姿勢
次に片足で着地の形を作ります。難易度を3段階に上げていきます。
壁に手を添える
最初は壁に手をついてバランスをとります
後ろ足のつま先を地面につける
ほぼ軸足に体重を乗せ、後ろ足は地面をつま先につけてバランスをとります
軸足だけでバランスを取る
後ろ足を浮かせ、軸足だけでバランスをとります
ステップアップ
足裏の重心位置を変える
軸足だけで安定してバランスがとれるようになったら、わざとバランスを崩す動きを入れます。軸足の足裏で体重がかかるポジションを前後にずらします。バランスが崩れるとインナーマッスルを使ってバランスを整えようとします。
バランスを整える動きも「足関節」「膝関節」ではなく「股関節」をメインに使います。
スクワットエクササイズ
片足でスクワット動作を行います。安定して行う、股関節を意識して行うのがポイントです。
両足でスクワット動作
両足でスクワット動作を行い、股関節を使う感覚を養います。
- スクワット姿勢を作ります
- 「股関節」を中心に「足関節」を連動して軽く曲げます
- スクワット姿勢に戻します
片足スクワット動作
片足でスクワット動作を行います。難易度を3段階に上げていきます。無理やり難易度を上げても良い動きは身に付きません。低い難易度で、「安定して」「股関節を意識して動かす」をできるようにしましょう。
壁に手を添える
後ろ足のつま先を地面につける
軸足だけでバランスを取る
ステップアップ
スクワットに上半身の動きを加える
スクワット動作に上半身の動きも加えます。慣れてくると上半身の動きを入れた方がバランスがとりやすくなります。
ジャンプエクササイズ
軽やかに高くジャンプする場合は、「足関節」「膝関節」をメインにしますが、このエクササイズはランニングの着地をイメージします。「股関節」をメインに使うのがポイントです。
両足ジャンプ
両足で股関節を使うジャンプの感覚を掴みます。
片足ジャンプ
片足でジャンプを行います。高く飛ぶ必要はありません。安定して、股関節を意識してジャンプします。
壁に手を添える
その場で片足ジャンプ
少しづつ前に進む
ステップアップ
上半身、逆足の動作も連動させる
まとめ
ランニングで前に進むときに着地で地面に力を伝える動きが重要です。着地は体重の3~4倍の力が足にかかるので、上手く着地をしないと故障につながります。着地動作は片足で行います。片足でのエクササイズを行うことでランニングの着地が上手くなります。
片足エクササイズのポイントは「股関節」を使うことです。「足関節」「膝関節」は「股関節」に連動して柔らかく動かします。
しゅうぞう
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