フルマラソンを初めて走る初心者ランナーに向けた記事「フルマラソン初心者が完走するためのランニングトレーニング方法」の「春編」「夏編」「秋編」に続いて「冬編」です。いよいよフルマラソンにチャレンジします。
「冬編」では、ここまで積み上げてきた走力で30km走にチャレンジします。フルマラソンの3週間前からは疲労を抜いて体調コンディションを整えていきます。フルマラソンの完走には戦略も大切です。事前に準備するもの、当日の給水のとり方、給食のとり方などです。
今回は来年3月のフルマラソンに向けた1月、2月、3月のトレーニングです。
ここまでトレーニングが順調なら完走が見えている
順調にトレーニングが進んでいれば20㎞をクリアできているはずです。「フルマラソンはこの倍を走るのか」と思ってしまうかも知れません。20㎞をある程度余裕を持って走ることができれば、フルマラソンを完走できる走力が身についたといっても過言ではありません。
フルマラソンは5km×8セット+2.195kmと考える
フルマラソンは42.195kmを走ります。42km以上走ると考えると気持ちが萎えてしまうかも知れません。5㎞を8セット走ると考えれば完走できそうな気持になるのではないでしょうか。
5km×6セットで30kmまで行ければゴールが見える
5km×8セットが長く感じる方でも、20kmを走る走力があれば5km×6セットは何とかなります。今回のトレーニングメニューでは2月に30kmを走ります。30kmを走れれば大きな自信になります。
本番で30kmまで行ければ残りは歩いたり走ったりでゴールに辿り着くことができます。フルマラソンの本番では、周りに一緒に走っているランナーがいるので、いつも以上の力が発揮できるのです。
走ると身体に痛みが出るランナーは早目の対策を
フルマラソンを完走できない要因の一つは脚の痛みです。脚に痛みが出て走れなくなってしまい、歩く時間が多くなって途中の関門に引っかかってしまうランナーは多いです。「フルマラソン初心者が完走するためのランニングトレーニング方法(秋編)」でも書きましたが、足の痛みへの対策は早目に行いましょう。
- 信頼できるパーソナルランニングコーチにフォームを見てもらう
- ランニングやスポーツに対する評判の良い鍼灸・マッサージ治療院に行く
- 本や雑誌の情報を参考にマッサージやストレッチを試す
- 身体をサポートするテープ、サポーター、インソールを試してみる
- ランニングショップに相談をして新しいランニングシューズを購入する
できる準備は万端に
「備えあれば憂いなし」の通り、事前に出来ることをやっておくと安心できます。
給水、給食を想定する
フルマラソンの大会はエイドステーションが大体5km毎に設置されています。水、スポーツドリンク、フルーツなどの給食が用意されています。大会のパンフレットやホームページにエイドステーションの位置、用意されているものが記載されています。事前に確認しておきましょう。
長い距離を走るトレーニングで、事前に給水や給食を試してみましょう。できれば歩きながら給水、給食ができると良いです。本番では関門に引っかからないためには少しでも時間を節約することが大切になります。
エネルギーゼリーは携帯するのがおすすめ
水はスポーツドリンクはエイドステーションで用意されているものを取れば良いです。給食は自分で選んたエネルギーゼリーを携帯するのがおすすめです。理由は
- エイドステーションの給食が無くなっていることがある
- 疲れてくるとエイドステーションの給食を身体が受け付けなくなることがある
などです。携帯用のゼリーはランニングショップや大きなスポーツ用品店で販売されています。ゼリーも長い距離の練習で試しに食べておくのが良いです。
持ち物を準備する
持ち物は早目に準備しておきましょう。ウエア、シューズ、ソックス、ポーチなど走る時に身に着けるものは、事前の練習で身に着けて走ってみます。擦れがひどかったり、身体に合わないものは、買い替えたり、テープ貼って保護するなどの対策が必要です。
リストを参考にして持ち物を準備しましょう。
関門をチェックする
制限時間が決められている大会は途中で関門が設定されているケースが多いです。制限時間内に走れる走力があれば、関門はクリアできるように設定されていますが、事前に関門の場所と閉鎖時間を確認しておきましょう。
関門の場所、閉鎖時間は大会パンフレットや大会ホームページに掲載されています。
参考情報
私が今までに書いた記事の中から、フルマラソン完走に役立ちそうなものをピックアップしました。参考にしてください。
【雨の日ランニング】プロインストラクターが教える季節別注意点と服装
トレーニング以外でフルマラソンのタイムをアップさせる方法とは?
初心者が初フルマラソンで東京マラソン完走を目指す、11月から始めても間に合う練習
1月 半ばまでに25kmを走る
1月は走る距離を25kmまで伸ばしましょう。ペースは実際にフルマラソンを走るペースで挑戦します。5km×5セットで、各セットの間は1~2分間のウォーキングで足を休ませます。
ポイント
- 25km走に合わせて体調を整えます
- 大会で走るペースを意識してトレーニングします
- 給水、給食も25km走で試します
目標
- 1月中旬までに25kmを走る
- 週3~4回のランニングは継続
注意点
- 準備体操、整理体操はしっかり行う
- 身体が温まり難くなるので走り始めはゆっくりペース
- 走る距離が伸びるので怪我に注意(マッサージ、ストレッチでケア)
メニュー例
第1週
- 10km走(ゆっくりペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
- 5㎞ランニング(気持ちの良いペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第2週
- 25km走(5km×5セット)(フルマラソンのペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第3週
- 10km走(ゆっくりペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
- 5㎞ランニング(フルマラソンのペース)
- 5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第4週
・15km走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(フルマラソンのペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
2月 上旬に30kmを走る
フルマラソンが3月の中旬にある場合、30km走を2月の上旬に行いトレーニングのピークにします。30km走の後は段々と走る距離を減らし、疲労を抜き、体調を整えていきます。
ポイント
- 30km走に向けてトレーニングの量を調整
- 30km走では本番のフルマラソンと同じシューズ、ウエアで走ってみる
- 30km走はフルマラソンの予定ペースよりも少し遅いペースでOK
- 30km走が終わったら走る距離を段々減らして疲労を抜いて行く
目標
- 30km走にチャレンジ
- 30km走の後は疲労を抜いてゆく
注意点
- 準備体操、整理体操はしっかり行う
- 身体が温まり難くなるので走り始めはゆっくりペース
- 走る距離が伸びるので怪我に注意(マッサージ、ストレッチでケア)
メニュー例
第1週
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(気持ちの良いペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第2週
・30km走(5km×6セット)(フルマラソンのペースよりも少し遅いペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第3週
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(気持ちの良いペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第4週
・10km走(フルマラソンのペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
3月 走る距離を短くして疲労を抜く
いよいよフルマラソン本番です。ここまで来たら無理に走る距離を伸ばしてもフルマラソン当日に疲労が残るだけです。疲労を抜いて、体調を整えましょう。
ポイント
- 走る距離を段々減らしいきます
- 疲労を抜くことを優先します
- 風邪など引かないように体調にも気をつけます
目標
- 週2~3回のランニングを継続
- 疲労を抜いてフルマラソン当日へ体調を整える
注意点
- 準備体操、整理体操はしっかり行う
- 身体が温まり難くなるので走り始めはゆっくりペース
- 走る距離が伸びるので怪我に注意(マッサージ、ストレッチでケア)
- 疲労を抜くことに意識して無理をしない
メニュー例
第1週
・10km走(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第2週
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
・5㎞ランニング(ゆっくりペース)
第3週
・フルマラソン本番
まとめ
3月のフルマラソン完走に向けて最後の仕上げ時期です。2月の半ばには30kmに挑戦します。30km走は本番のフルマラソンと同じウエア、シューズで本番のシミュレーションをします。5km×6セットで走り、給水、給食も本番を意識して摂ります。
30km走が終わったら、本番までは走る距離を減らして疲労を抜いていきます。本番をベストコンディションで迎えられるように健康にも注意します。
しゅうぞう
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